花火が終わって、崇(たかし)と、大学生のお兄さん、お姉さんたちと帰り道を歩いていた。

えっちゃんとめがねさん(塩見さん)も後ろからついてきている。
何食わぬ顔で。
「あんなことして、どんな気持ちなんやろ・・・」
あたしは、なんか、不潔な感じがした。
弟の崇も、口数が少ない。

ほかの大学生は声高に、ザブングルとダグラム(どちらもロボットアニメ)の話でもりあがっていた。

塩見さんのペニスが頭から離れない。
ぬらぬらと花火で照らされる、軟体動物のような器官。
そして、痛いくらいに拡がったえっちゃんのアソコ。
でも、えっちゃんは気持ちよさそうにあえいでいた。
「もっと、もっと」と、ねだっていた。
少女漫画をすらすら描く女性の一面と、淫乱な一面が、あたしの中でどうしても重ならない。

「あたしも、濡れた・・・」
自分にも、そういう部分があるではないか。
セックスは好きな者どうしがするもんだから、それをとやかくいうほうがおかしいのだ。
「崇も、あそこが起ったって、言ってた。だれも同じ」

その晩、もう一度シャワーした。
誰も入っていない、民宿のお風呂場。
家庭のものより二倍ぐらいの広さだった。
あそこに熱いお湯を当てる。
ぬめっていた割れ目をきれいにした。
誰もいないことをいいことに、そのままオナニーに移行していった。
「あふっ」
やっぱり、塩見さんのアレがまっさきに頭に浮かぶ。
そして、それを突っ込まれているのが、えっちゃんでなくて、あたし。
「ああ、いい」
ねちゃ、ねちゃと新たな水分であたしが湿りだす。
奥からあふれてくる。
クリトリスと本に書いてあった、小さな敏感な部分に人差し指の腹を当てて押す。
風呂場のドアの向こうに人影が見えた。
「誰か来た」
あたしは、そそくさと体を洗い、湯船に浸かった。
入ってきたのは、えっちゃんだった。
「ごめんなさ~い。あら、なおちゃん」
「お姉さんもシャワー?」
「うん、暑くって。気持ち悪いから寝られないわ」
それもあるだろうけど、あそこが気持ち悪いんじゃないの?と思った。

後ろを向いて、えっちゃんがシャワーを体にかける。
おなかのあたりを念入りに。
その部分は、塩見さんが精液をぶちまけたところだった。
そして、股の間に右手が伸びて、あたしがしたように、筋目にそって手指を入れて洗う。
あたしのより、毛深くて、びらびらしたものがはみ出ていた。
大人の、アソコをこんな風に見たのは初めてだった。
あんまり見てるのも悪いので、目をそらした。
「どう?楽しかった?花火」えっちゃんが訊く。
「うん。お姉さんは?」
「面白かったよ。あんなに花火したのは子供のころ以来やなぁ」
じゃばじゃばとシャワーを体にかけながら言う。
「途中、どっか行ってたん?」
「え?」ぎくっとした、えっちゃん。シャワーの手が止まる。
「いいひんみたいやったから。探してんよ」
「そう?ちょっと離れて、見てたんや」
「そっかぁ。また絵を描いて見せてね」
「あ、うん。ええよぉ」
にっこり、わらったえっちゃん。いつもの笑顔に戻った。