機械組立てをやっていて、「だっちょー」という言葉をよく耳にする。
「だっちょーしてる」
「脱腸?」とあたし。
「うん、だっちょー」

これは字で表すと「脱調」。
ステッピングモーターとかサーボモーターの回転速度が、制御に追従しなくなって、タクトタイム(作業時間)に間に合わなくなることらしい。

まさに調子が狂う状態で、機械を緊急停止させないと故障してしまう。

工作機械とかライン製造装置には運転速度を変えられるものが多い。
「速い⇔遅い」をダイヤルで調節する。
英語だと「Fast⇔Slow」

これが英語圏じゃない国への輸出機になると、ウサギのマークとカメのマークになるところがおもしろい。
トルコ向けの機械はFastの横にウサギの絵が書いてあり、Slowの横にはカメの絵が書いてあった。
カメがカタツムリになる機械もあったように思う。

世界共通の記号なんだなぁと感心した。

うちのネコを診てもらっている、島村先生(獣医)と飲む機会があった。
「なおぼんはキリンの背の高さがどのくらいか知ってる?」
あたしは、おかわりの二階堂を自分のグラスに手酌していたところだった。
「へ?キリン?まあ、三メーターぐらいかな」
「いやいや、四メートルはあるよ」と先生

「ほんなに。あこまで血ぃ上げよとしたら、心臓も大きいんやろねぇ」
「そうそう、大きいよー。血圧が常時200以上はある。そやないと貧血になるねん」

「えらい高血圧やな。血管も丈夫なんか?センセ」
「丈夫やね。ことに足は、むくまないように天然のサポーターが仕込まれてるで。ごつい皮や」
これはオドロキである。
「キリンはな、立って寝るんや。足は当然むくむやろ?ところが弾性靴下を履いてるみたいに硬い皮で締めて、むくみを防いでる。馬とか立って寝る動物はだいたいそうなってるよ」

だんなは片麻痺になって、右足が動かないから、すぐにむくんでくる。
医療用の弾性靴下は欠かせない。
これを履かないと、足の屈伸が基本的にできないから、筋肉によるポンプ作用が働かず、重力で落ちた水分が心臓に帰還しない。
だからむくんで、代謝も悪いから、感染症になりやすいのだ。

島村先生は動物を見ながら人間を観察しているようだ。
人間の医者とは視点が違うので話していておもしろい。

平山みきの「真夏の出来事」がラジオから流れていた。
「なつかしいなぁ」
「せんせ、いくつやった?」
「そやな、中学生やったな」とラジオに振り向きながら言った。
あたしは、小3ぐらいだったろうか。
「そういや、FENでウルフマン・ジャックっていうDJがいたろ?」
先生は向き直って、あたしに尋ねる。
※FENはFar East Networkの略で米軍の極東放送のこと。中波でアメリカのロックやポップスが聴けた。

「知ってるよ。つぶれた声のDJでしょ。ノリノリの」
「なおぼんはラジオ少女やったて前に言うてたから、知ってるかなと思って」
「そうや、テレビも見てたけど、深夜はラジオやったな。イレブンPMのマージャンは見てたけど」
「おませやな。マージャンなんか小学生でか?」
「うちは普通にマージャンしてたよ。家族みんな。巨泉とかムツゴロウとかがジャン卓囲んで・・・」
「そうやったかなぁ。おれはせんから知らんなぁ。ムツさんがジャン士やったんは有名やけど」
「はっぱふみふみって流行ったやん」
あはは、とせんせ。
「みじかびの きゃぷりきとれば すぎちょびれ すぎかきすらの はっぱふみふみ やな、覚えてるで」

詳しくはウェブで・・・
「それ、よくある!」