従弟の浩二も寝られないらしく、離れのあたしの勉強部屋を訪れたと言う。
「なんか、女の子の部屋って、緊張するなぁ」
浩二はそんなことを言いながら部屋を見回していた。
「そ、そうかな。汚いでしょ。お掃除してないし」
「ううん。ベッドっていいね。ぼくは布団だから」
そう言って、浩二はベッドに腰をかけて、ボンボンと軽く跳ねた。
スタンドの明かりが逆光になって、浩二のさらさらの髪が透かし絵のようだ。
「あれ?パンツ」
「うわっ。ちょっと」あたしはあわてて、浩二の手からショーツを奪った。
さっき脱いだのがそのまま掛け布団の下に置いたままだったのだ。
「着替えてたん?なおぼん」
「そ、そうよ」
「お風呂、入ったのに?」
にっと笑って浩二が探るようにあたしを見る。
「ちょっと、汚れてたの。もういいやんか。こうちゃん」
「なおぼん。かわいい・・・」
「へ?」
浩二がそんなことを言うなんて。
「なおぼん。好き」
突然、浩二が抱きついてきた。
「ちょっと。こうちゃん・・・」
「なおぼんのこと、いつも考えてた。なおぼんとキスしたい」
「あかんて」
「いいやろ?」
「いやや」
あたしは彼の手から逃れようとした。
その一方で、浩二の必死さが、あたしの心を揺さぶった。
(あたしかって、こうちゃんのこと好きや。でもこんなこと・・・)
「どうしても、あかん?なおぼん」
「だって・・・」
拒否しながらも、それは無駄なように思え、オナニーの後のあたしの体は、「受け入れモード」に転じていた。
「じゃあ、ちょっとだけ」
何がちょっとだけなのか意味不明のことをあたしは口にし、彼のキスを受け入れた。
「は・・む」
幼い唇が触れ合う、遊びのようなキス。
歯を磨いてきたのか、浩二の口はミントの香りがした。
浩二の腕はあたしの胸あたりをさまよって、パジャマのボタンを外そうと懸命だった。
「待って」
あたしは、自らパジャマのボタンを外した。
「ね、こうちゃんは、こういうことしたことあるん?」
「ない。でも本で読んだから」
まったく、どうしようもないお子様だった。
かくいうあたしも、オボコだったけれど。
「ブラ、つけてないのよ。女の子は寝るときはブラをしないの」
「へぇ。なおぼんのおっぱい大きいな」
「そうかな。クラスにはもっとゆさゆさしてる子がいるよ」
あたしの胸など、とりたてて立派なものではないことぐらい自身が良く知っている。
でも、浩二はオンナを賞賛するという男のわきまえは持っているようだった。
「こうちゃんも脱ぎいさ」
「うん」
言うが早いか、立ってさっさと素っ裸になってしまう浩二。
あたしが一番興味のあるあそこにはぴょんと上を向いた立派なモノが揺れている。
根元はうっすらと毛で飾られていた。
(あたしのほうが毛深いな・・・。はずかしな・・・)
「おっきいやん。昔は、シシトウみたいやったのに」
ついこの間まではお風呂に一緒に入ってたんだから。

「もう、出るで」
「何が?」あたしは何を言ってるのかわからずに聞いてしまった。
「精子」
ああ、そうか。
「オトナなんや。こうちゃんも」
だとすると、性交すれば妊娠するぐらいの知識は当然あたしにもある。
浩二にもあるだろう。
「セックス・・・するのん?」
あたしは、不安げに浩二に聞いた。
「したい。あかん?」
屈託ない表情で浩二はあたしに願うように言う。
「あたしもしてみたいけど、妊娠したら困る」
「じゃ、外に出すから」
そんなことまで知ってるのか。
信じていいのかわからないけど、ここまで来たら、お互い引き下がれない雰囲気だった。
あそこに浩二のモノがうまく入れられるかどうかも未知だった。
「痛くないかな。けっこう大きいよな、こうちゃんの」
独り言のようにつぶやくあたし。
自分の指先しか入れたことがないから、浩二のそれは三倍ぐらい太かった。
「さわって」浩二はそう言って、腰をあたしに突き出し、どきどきと拍子を打ちながら、半分以上アタマを出した棒を持ってきた。
「じゃ」
熱い。
それに硬い。なんでこんなに硬いの?骨でも入ってるのかな。

「こうやって、しごいて」
あたしの手をつかんで、やり方を教えてくれる。
完全に剥かれた先端は透き通るような紅色だった。不思議な形をしていた。
もちろん初めて見る男根である。
口が縦一文字に割れていて、そこから絶えず透明な液体が湧き出していた。
「ああ、ええ気持ちや」
浩二は目を瞑って、つぶやいた。

「ええの?こんな感じで」
「うん。なあ、なおぼん、ちんぽ舐めてくれへん?」
だんだん大胆になってくる浩二。
もう、これまでの幼さを残した男の子の片鱗は無く、いやらしい男に変貌していた。
「えーっ。舐めるのぉ。わかった」
あたしは観念して、口を開けた。
浩二がさらに前進して肉の棒を突っ込んでくる。
「口をすぼめて、ベロで舐めてぇな」
「う・・うん」口が聞けないので頭でうなずいた。
しょっぱいような変な味がしたけれど、それは淡いもので、別にどうということはなかった。
しかし、その軸の硬さと亀頭部の弾力は、なにかオンナを逆上させるに十分な官能を帯びていた。
あたしは、自然に顔をピストンのように動かすようにした。

「あ、あ、いく、いっちゃう」
浩二が痙攣したように、ひざを打ち震わせ、同時にびしゃっと喉奥に液体を噴出させた。
それも何度も。

口内に漂白剤のような香りが充満して、おもわず浩二を吐き出した。
「うえっ」
吐寫物を手のひらで受けたが、その量がおびただしく、指の間から床に滝のように流れ落ちた。
浩二と言えば、どっかとベッドに腰を下ろして、肩で息をしている。
「ちょっとぉ」
「ご、ごめん。なおぼん」
何枚もティッシュを使って始末をし、浩二のアレを見ると、なんと小さいことか。
小指ほどになって股の間にぶら下がっていた。

しかし、あたしの唾液でべとべとになって光っているところを見ると、それがさっきの凶器と同じものに相違なかった。

なんだか、あたしは取り残されたような気分だった。

やっぱり続くかも・・・