モールスも英語のように「聞き流し」で、ヒアリングが上達するようです。
あたしも、「耳がついていく」実感がします。

知り合いのOMさん(ベテランアマチュア無線家のことをOMと言います)と、この件で話していると、彼も同意してくれました。
英語も堪能なOMさんなので、言葉に重みがあります。

ただ、次の点で、言語としての英語と、記号としてのモールスは決定的に違うといいます。

母国語でない言語のヒアリングにおいて、大脳が成長してからの聞き取り能力は母国語が邪魔をして、伸び悩みます。
一方で、長音と短音の組み合わせの記号でしかないモールスには、リエゾンとか、転訛、アクセント、イントネーションという言語特有の不確定な要素がないので、スピードさえ慣れてくれば聞き取れるというのです。

英語学習で「ネイティブ神話」が席巻しているけれど、どうかな。
何が「ネイティブ」なのか、基準は?
米語と英語でもかなり違うし、豪州英語、シングリッシュ、インド英語など、いっぱい方言があり、あたしの経験でも、英語を母国語としない外国人との英会話のほうが多いです。
ヒアリングが「ネイティブ」でなくちゃならない理由がわからんし、ネイティブでも、ぼそぼそ喋る人とか、酔ってる人とか、寝起き、不機嫌、ごきげんでめっちゃ聞きづらいのもありますよ。

これは、人体の声帯と息、口唇、舌という複雑な構造体から音波として発するものと、電子音にすぎないモールスの決定的違いです。
音の高低、音質、強度だけの情報なら、音楽がそうなので、みなさんも頭のなかで今、聞いたオーケストラを演奏できるでしょう?
ピアノがそこそこ弾ける人は、「耳コピー」とか「初見」で弾けますよね。

でも言語はもっと複雑な要素と、精密な意味対応が問われるので、上達が難しいのです。
シニフィアンとシニフィエの対応ですね。
情報量の多さよりも、深さの問題なんです。
音楽は万国共通の言語と言われても、言語にそういう言い方はしません。

さて、話がそれましたが、音楽よりももっと単純化した、音程単一の、リズムのみの信号なら、聞くだけでマスターできるのは当たり前なのかもしれません。
口笛を吹くようにね。

とはいうものの、個人差や、老化による集中力低下などの障害はありますよ。
言葉でもそうなんですけど、「リズム」で覚えるのが大切なんじゃないかな。
音楽的な要素が、聴覚には必要なんだと思います。

だから、OM氏は、英語の「聞き流し」には頭打ちというか、限界があるといいます。
お母さんが赤ちゃんに話しかけてコトバを習得させる場合とは、脳の状態が、もはや大人の場合、違うんです。
(それでも、やらないよりはマシかもですけどね)

だから、極力情報量を抑えたモールスならば、音楽を聞くように、ある程度の上達が見込めるらしいです。

届きましたよ。
電鍵が。
GHDのGT-503Aです。きれいでしょ。
DSCN0794

無線機につないでみたよ。
GT503AとTR-9000G

なかなか、良いよ。
おもちゃが、一つ増えたよ。
♡♥