今年はチューブトップの水着が女性の間ではやっているらしい。
「タンクトップとどう違うねん」と班長
「タンクトップは水着とちゃいますやん。あれって、ランニングみたいに肩があるでしょ。チューブトップはないですもん」とメグちゃん。
「タンクトップの水着もあるよ。たしか」あたしも参加する。
「そっか。あるよね」
こういうアパレルの話題をおっさんとするのは至難である。
ガイジンと話をしているくらい通じない。
「ほな、あれか?腹巻け?」
「うまい!」とあたし。
「腹巻って?」怪訝そうなメグちゃん。
「これや」自慢げに浅井さんが太鼓腹を見せる。
浅井さんは夏でも腹巻派なのだ。
「これをな、こうやって、胸まで上げてきたら、チューブトップやろ」
「やらんでええですって」あたしは笑いながら止めた。
「腹が出るな・・・」
「当たり前でしょ。タケが足りませんから」
あたしは、噴出しそうになって、フォローした。

まあ、チューブトップと腹巻は構造的には同じものである。
「チューブ」は「管」の意味であるから・・・

しかし、あたしは不思議に思っていたことがある。
チューブトップは激しい飛び込みなんかで、後ろにずれてお乳が丸見えにならんのかと・・・
メグちゃんに問うてみた。
「そらね、ずんべらぼんの胸でしたらそんなこともあるかと思いますよ」だって。
「メグは胸がそこそこあるから、止まるやろ。なおぼんは腹で止まるな」と浅井さん。
「セクハラやなぁ、その発言は。レッドカードじゃ!」あたしはまぜっかえしてやった。
当ってるだけに、しゃくに障るわ。
頼まれてもチューブトップなんか着るかいな、ボケ!
腹巻でええわ。
まるで岩田帯やな(自分で突っ込んでいる)
あたしの心の叫び・・・

関西では、平らでなにもない様を「ずんべらぼん」と言うことがある。
乳首しかない平板な胸、後ろか前かわからんような胸を「ずんべらぼん」と言うのだ。
「後ろ前の区別のためにに乳首があんねんがな」
浅井さんは、口数が減らない。

しかし、水着やなんて、もう何年も着てないわ。
だいたい、水辺に行くことなんか、何十年もなかったような気がする。
プール?とんでもない。
「ひらパー」のプールの宣伝を見てても、行きたいとは思わんな。
子供でもいたら、行ったやろけど。
※ひらパーとは「ひらかたパーク」の略称で、京阪沿線の方なら知らない人はいないほどの遊園地です。昔は秋の「大菊人形」が有名でした。

あたし、泳げるねんよ。一応。
クロールの抜き手とか、平泳ぎ、背泳、横泳ぎはできるよ。
百メートルが限度やったけど。
キックターンが二分の一の確率で失敗すんねん。
つまり、下手(へた)やということや。
一辺が百メートルのプールがあったら、自信あるで。

釣り道具を体に縛り付けて、沖の小さい島まで泳いで渡っていったこともあった。
ラジコンのボートが淀川の真ん中でエンストしたときも、横泳ぎで流れに逆らって取りに行った。
だいたい、必要に迫られて泳ぎを覚えたみたい。
運動のためとか、競技に出るとか、そんな道理で練習したわけではないから我流や。

「歩き方」とか「走り方」がおかしいって言われたことありませんかね。
あたしはあります。
だから「泳ぎ方」もおかしいかもしれへん。
ちゃんと教わってないから。
「お箸の持ち方」みたいなもんですわ。
スキーも、滑れるけど、我流で頑(かたく)なやから、やっぱりどっかおかしいらしい。
コブを果敢に攻めるけど、派手にこけてた。
今の板は短くて、柔らかくて回しやすいから、あたしも、もうちょっとましに滑れるかもですけど。
昔のロッシの板では、もうあかんやろな。

だいたい、体が硬い。
若い頃から。

機械の下に入って、ねじ止めとか、インシュロックをつけにいくのもしんどいの。
しゃがんで何かするのはとってもつらいし。
(おなかが邪魔やねんな、たぶん)
セックスの体位も正常位か騎乗位、たまにバックでおしまい。
あんまり足を広げるようなものは堪忍してほしい。
あくる日がバシバシに体が痛いの。
五十肩のときは、ほんま困ったわ。

なんの話やったっけ。