ゴダイゴの『ガンダーラ』(1978年)とオリビア・ニュートン・ジョン&エレクトリックライトオーケストラの『ザナドゥ』(1980年)を比較しよう。
こういうのは森田検索の得意とするところだが。

山上路夫、奈良橋陽子の作詞の『ガンダーラ』は、インドにあるユートピアだと説く。

そこに行けば
どんな夢もかなうというよ
だれもみんな行きたがるが
はるかな世界
その国の名はガンダーラ
どこかにあるユートピア
どうしたら行けるのだろう
教えてほしい
In Gandhara Gandhara
They say it was in India.
Gandhara Gandhara
愛の国Gandhara

生きることの
苦しみさえ消えるというよ
旅立った人はいるが
あまりに遠い
自由なそのガンダーラ
すばらしいユートピア
心の中に生きる
まぼろしなのか
In Gandhara Gandhara...
(以下繰り返し)

「ザナドゥ(Xanadu)」とは、かつてのモンゴル帝国における上都(シャンドゥ)のことで、「桃源郷」を表す語らしい。(Lyrics : Jeff Lynne)

A place (その場所は)
Where nobody dared to go (誰も、あえて行こうとしなかったところ)
The love that we came to know (私たちが愛に気づく場所)

They call it Xanadu (ひとはそこをザナドゥと呼ぶ)

And now (さあ)
Open your eyes and see (目を開いて見てごらん)
What we have made is real (私たちが想像していたことが本当にあることを)

We are in Xanadu (私たちはザナドゥにいるの)
A million lights are dancing (百万の光が乱舞している)
And there you are (そしてそこにあなたはいるの)

A shooting star(星が流れる)
An everlasting world (永久(とわ)の世界)
And you're here with me (そしてあなたはわたしとともにある)
Eternally (これからもずっと)

Xanadu, Xanadu (ザナドゥ、ザナドゥ)
In Xanadu (ここはザナドゥ)
(以下略)


どちらも「ユートピア」を描いているのはわかる。
やはりオリエンタルな雰囲気があるのはアジアの世界に依拠するからだろう。
「ガンダーラ」は日本からすれば「天竺(てんじく)」であり、仏教のふるさとでもある。
そして「西方浄土」をイメージする。
『西遊記』でもおなじみだけれど。
もちろんゴダイゴの『ガンダーラ』はドラマ『西遊記』(日本テレビ系)のエンディングテーマであった。

日が没する西に浄土があるのだと、私たち日本人は信じてきた。
仏典が教えるところ、いろんな浄土があるのだけれど、日本では浄土信仰が定着したためか、私たちには西方浄土がもっとも信じられている。

私は、この二つの楽曲がまったく別々の場所で生まれ、いずれもヒットしたことに因縁を感じる。
ヒットに恵まれなかったゴダイゴはこの曲で起死回生を狙い、見事に当てて解散を免れたという後日譚があるそうだ。
(ゴダイゴの楽曲は英語詞のものが多く、日本では広く一般に受け入れられないという事情があったらしい)