お天気の気圧を表す単位がhPa(ヘクトパスカル)になって久しいのですが、私の子供の頃はmb(ミリバール)だった。
桁がいっしょなのでhPa=mbで構わない。
国際単位に合わせただけのことらしく、生活に影響はなかった。


では、この圧力の単位を実感するのにはどうしたらいいだろう?
女性なら、立ち仕事が多いと足のむくみが気になる。
そうしたときに「弾性ハイソックス」なるものが市販されていて、なかなか快適である。
履けばわかるが、履きにくいほどゴムの圧力が強い。
最初は痛い。
外反母趾の人は親指がさらに内へ押し付けられて痛くなるのでそういう人は使わない方がいい。

で、このゴムの圧力がカタログ値では20~30hPaだと書いてあった。
実感としてそういうものらしい。
かなり痛いぞ。
1気圧は水銀柱が760㎜垂直に上がる力なので、760㎜Hgというのだと理科の時間に習ったと思う。
水銀は比重が重いので、もし同じ条件で水なら10m以上も上がる勘定になる。
そして、この1気圧をhPaであらわすと、1031 1013hPaとなる。
靴下に比べたら、いかに1気圧が大きいかわかるだろう。
人など簡単に押しつぶされそうだ。
そうならないのは、人は体内からも同等の気圧で押し返しているからだと説明される。
つまり空(から)の缶の内部が真空なら地上0mでぺしゃんこになるだろう。
しかしこの缶が開いていれば、まったくつぶれないだろう?
缶の内部と外部が同じ1気圧だからだ。

ヘクトは「百」ということで、基本単位のパスカルだと1気圧が103100 101300Paなので桁が大きいから百倍の1031 1013hPaとするわけ。

するとbar(バール)はmb(ミリバール)、つまり基本単位の1000分の1にしないと大気圧を表せないほど大きな圧力を示すことがわかる。
地質学で、砂礫が圧縮されて岩石ができたり、地震の前兆としての大地のひずみなどの圧力単位は今も「バール」が使われている。

婦人服の広告の値を気にしてみても、いろんなものが見えてくる。
主婦も頭を使いなさいよ。
旦那より賢くないとやっていけないよ。