「さいころ」を英語で"dice"とつづるのは、英語を勉強した人は知っていると思う。
しかしこれが複数形であることに気づいている人は少ないと思う。
私もそうだった。
"dice"の単数形は、なんと"die"なんですよ。
これって「死」じゃないですか?
どうやら、さいころは二個以上で用いるのが普通になり、今では単数形で綴ることは、たとえ一個しかさいころがなくてもないそうです(和多田先生談)。
博徒たちは"die"なんて「げんくそわるい」言葉を嫌うものですからね。


「死」と「さいころ」の単数形が同じつづりなのは単なる偶然だそうです。
なぜなら、おのおのの語源が全く異なることが判明しているから。
"dice"はラテン語系の言葉で、"die(死)"はゲルマン系にその語源をたどることができるそうです。
有名なユリウス・カエサルの言葉、"The die is cast.(賽は投げられた)"はまさに単数形なんですね。

大阪の人なら日本橋筋四丁目の電気街に「喜多商店」という家電屋さんがあったのを覚えてますか?
テレビの宣伝で「来た、見た、買うたのキタ商店」のフレーズが耳に残ります。
もうこの店も、ずいぶん前に畳まれたようです。
さて、このフレーズが、先のカエサルの名言集にある「来た、見た、勝った(I came, I saw, I conquered.)」から取られているのは間違いないでしょう。

カエサルの言葉で思い出しました。
しょうもないことです。