NHK『サラメシ』を観た。

裁判官のお昼ごはんという、まずめったに入れない世界にカメラが入った。
二時間ドラマではおなじみの裁判官の仕事ぶりも触れられてとても興味深かった。
なにより、任官三年目の29歳の女性裁判官(金子さんと言っていた)が中心に取材されていて、彼女を取り巻く東京地裁の人間模様がほほえましい。

裁判官とはいえ普通のお嬢さんだったし、何より女性の多い職場なのが好感が持てた。
司法修習生を経て、裁判官になるわけだが、検察官や弁護士になる人もいる。
金子さんは新婚さんで、ご主人は司法修習生時代の同級生だった人で、彼は弁護士の道を歩んでいる。
ちゃんとご主人の分まで、昨晩の残り物とはいえ、野菜たっぷりのお弁当を用意して持たせ、自分も持ってきていた。

新米裁判官は単独では裁判ができない。
最初は左陪席裁判官として経験を積む。
首席裁判官、右陪席裁判官、左陪席裁判官の合議体で第一審裁判が行われる。
金子さんは刑事裁判を受けもつ部屋に配属されていて、そのような刑事裁判の部屋は数個あるそうだ。
各部屋に部長裁判官がいて、金子さんはその陪席裁判官を拝命して修行を重ねているという。
役職は「判事補」である。

普段のお昼は、食堂を使う裁判官もいるが、彼女たちは裁判所の所員(書記官、速記官など)の女性たちとお昼ご飯を囲むそうだ。
その様子はどこの職場も同じ、和気あいあいのにぎやかな時間を過ごしていた。
裁判官のロッカーには黒い法服が入っていて、裁判に臨むときは必ず法服を着用しなければならない。
裁判と言う荘厳な品位を保つためだろうか?

面白いことに「左陪(さばい)裁判官」だけでお昼を囲む会を男女混合で持っているそうだ。
そこで新人同士、忌憚なく疑問や、互いにアドバイスを求めたりするようだ。

エリートぞろいの堅苦しい現場なのかと思いきや、とっても裁判官や職員同士の仲がよく、いい職場なのだなと思った。
ただ地裁裁判官は三年をめどに地方を転々とする運命にある。
女性といえども分け隔てなく全国に転勤するのだ。

後半は北海道の道路の除雪車の運転士の仕事飯のリポートだった。
彼らは夏場は地元で農業や酪農などをしているのだそうだ。
雪の季節だけ道路公団なのか北海道庁なのか国交省なのか知らないが、依頼を受けて、あの黄色と白の除雪車を駆って人々の足を守るのだ。
契約社員なのかもしれない。
それでもその技術はすばらしく、除雪装置のセンチ単位の作動を操るテクニシャンぞろいである。
彼らの仕事の時間は夜間に及ぶ。
つまり交代で夜勤があるそうだ。
そこで作業者の中で料理自慢の人が心づくしの夜食をふるまう。
極めつけがギョーザだ。
たくさん作って、包むのも一人じゃ大変だろうと思いきや、みんなで楽しくギョーザ包みをやるんだもん。笑える。
凍てつく雪国の男たちの、あったかいギョーザごはん。いただきます!

ナレーションの中井貴一が言います。
「私たちの知らないところで、頑張ってくれている人がいるから、私たちが生きていける」
まさに、そうです。
ごちそうさまでした。