中高生を教えていると、数学で「因数分解」でつまづく生徒が多いことに気づく。
まず言葉が難しい。
「因数」を「分解」するのか、「因数」に「分解」するのか?そもそも「因数」って何よ?
となるわけね。正解は「因数」に「分解」するという意味ですけどね。

英語では「因数分解」をfactoringとかdecompositionと書く。
前者が「因数ing」という程度の意味で、後者は「分解」とか「解体」そのもの。
一つの高次元多項式をいくつかの、これ以上簡単に表現できない低い次元の多項式や数の積の形に表すことを「分解」と言って、その積の形になったそれぞれの数や式を「因数」というらしい。
「らしい」というのは、私もそれほど詳しくは知らないのだ。
それでも生きていくうえで困らない。
理系の人間でさえも「因数」の意味を知らなくても生きていけるのだ。自信を持ってほしい。
しかしながら「因数分解」の方法は知っておいて損はない。
方程式を解く場合、一次方程式ならば移項して、「文字変数イコール」の形に整理して解くだろう?
高次元の方程式ならどうするか?
因数分解できるならば、分解し、積の形に表現できれば、それぞれの因数を取り出して「=0」とできるから、たとえば
(x-2)(x-3)=0
という因数分解できた方程式があれば、ただちに、x=2または3と答えが出るわけである。
この分解前の式は
x^2+(-2+-3)x+(-2)*(-3)=0
x^2-5x+6=0
ですね。

つまり、因数分解を方程式を解くときの道具として覚えるのですよ。
学生さんは「素因数」という言葉を先に習ったと思います。
あれも因数なんですね。
ゆえに「素因数分解」という言葉も習ったはずだ。
ある数を「2」および、または「素数」の積で表すこと(分解すること)を「素因数分解」と言うのでした。
言い換えれば、そのもとの数は「2」および、または「素数」の積で表されたということです。
それに式が混ざったものも含めれば「因数分解」になるだけのこと。

それと方程式の知識が解析学と連動していないせいか、具体性を持って捉えられず「難しい」と敬遠される傾向にあるようです。
方程式の解は「交点」を求めることにほかなならないんです。
グラフで見ればそうなっている。
ふつう、y=0の式(つまりx軸のこと)と任意の方程式との交点を求めていることに気づいていない。
任意の方程式の解がy=0の場合のxの値を求めているのですが、グラフを見れば一目瞭然なんですがね。
任意の二式の解ならば、その二式が表すグラフが接するか、交わった点がその二式の共通の解であります。
接することもなく、交わらなかったら解なしですよ。

たった一つの方程式を与えられて右辺が「=0」となっている。この式の解を求めるのに視覚的にわかりやすくするならば「=y」と置いて、グラフにすればいい。
すると「y=0」の、つまりx軸とその式が交わるか、接するところが解になるはずですね。
二次方程式などで、判別式が虚数になるときはx軸と式がまったく交わっていませんから。

私は、そういう風に子供らに教えています。
そうやって、私がたどってきた道だから。