天皇陛下の「祝賀御列の儀」パレードをテレビで拝見し、天気も良く、不届き者も出なかったので良かったと胸をなでおろしております。
しかしながら、この伝統が百年持つかというと、はなはだ怪しい。
上皇様が天皇即位されたおりが平成二年だった。
あのころから、三十年近く経って、日本の伝統というか格式が薄れていく感じは否めません。
お正月におせち料理を「予約」して、届けてもらうことが当たり前になり、鏡餅やしめ飾りなんてものも飾らない家も増えた。
それどころか、「おせち」なんかみんな食べないから、外食しようか、ケンタッキーにしようとなってしまっている。
年賀状はメールになり、LINEになり…
それでいて、ハロウィーンとかいう、由来のはっきりしない行事に大人が夢中になって羽目を外す。
日本人らしさ?あったっけ?そんなもの。

象徴天皇について思いをいたすこともなく、どこか遠い世界の話に見える。
たしかに、日々の暮らしにこれほど縁のないものを、わがことのように「日の丸」を振る気にもなれない。
大嘗祭にどこがカネを出すのか、もっと身の丈に合った質素なものにできないのか、などなど宮様が言われるのももっともだと思う。

たぶん、日本のそんな伝統なんてものは、もうすぐ無くなっていくのだと思います。
それでいいと思います。
漢字文化も礼儀作法も、和食も、なにもかも無くなってしまって困ることはない。
一時困るかもしれないが、すぐに日本人は慣れる。
そうだ、それが日本人らしさだ。
良いも悪いも現状に慣れる名人だからだ。
願わくば、私の生きているうちには、このままでいてほしい。
あと十数年くらいでいいから。