テレビで「世界の平均寿命は何歳ぐらいか?」と問うていた。
漫然と見ていて、「まあ、貧しい国もたくさんあるし、50歳ぐらいじゃないの」と私は思って食パンをかじっていたら、なんと70歳だというのだ。
私の想像力はあてにならないもんだなと思ったよ。
まず、世界の人口ってのは、ほんとのところどれくらいなんだろう?
そういう疑問が湧いてきた。

日本のような国勢調査制度がちゃんとしていない国なんか、人口なんてあやふやなもんじゃないだろうか?
人口調査について「グローバルノート」のデータがある。
(World Population Prospects, 2019 Revision(国連)がソース)
これによれば、新聞発表でもおなじみの約77億人となっている。

ウィキペディアで「世界人口」を引けば、その計数はあいまいであるそうな。
各国の事情によって、人口の計測は正確性を欠いたりしているわけだ。
ここには興味深いデータも載っている。
それは昔の人口推計である。
紀元前からの推計で、どうやって調べたのだろうか?

紀元1年で三億人程度で、その後増えても四億五千万人程度。
人口爆発と言われて久しいが、それは十九世紀の産業革命以後のようだ。

じゃあ、問題の世界の平均寿命のデータはどこが持っているのだろうか?
MEMORVA」にWHOの2018年のデータが載っていた。
やはり、私の予想をはるかに上回って72歳(男女混合)だった。
もちろん日本がトップ(84.2歳、男女混合)であることは、新聞でも報道されたとおりである。

このようにデータを調べると思い込みが激しいことがわかる。
たとえば、英語を話す人(英語を母国語とする人)の人口を調べてみる。
ウィキペディア「英語圏」が答えてくれる。


この円グラフは英語を母国語とする国の内訳である(Wikipedia)
当然だがアメリカが七割近くを占め、次いで英国、カナダ、オーストラリアと続く。

しかし、世界の話者の中で最も使用される言語は果たして英語なのだろうか?
一番、話されている言語とは?
世界の母語人口(文部科学省)」(2005年)
ネイティブスピーカーの多い言語
これによれば、中国語がトップであり、それはやはり中国の人口が世界一位であることと関係している。
英語は二位に位置している。三位はインドのヒンディー語でやはりインド人の多さと関係している。四位にスペイン語が来ているのは世界史において、かつてスペインが世界の覇者だった時代の名残だ。
下の円グラフは、世界の人口比である。(文科省のデータとウィキのデータではヒンディー語とスペイン語のランクが入れ替わっているが、ソースの違いかもしれない)

Wikipediaより世界の人口比の円グラフを引用。