松下医院のホームページに院長先生が新型コロナウィルスに関する興味深い情報が載せられています。

この中で日本人が新型コロナウィルスに強いらしいという「ジャパン・パラドクス」もしくは「日本モデル」についての言及があり、なかでもBCG接種を日本人の70歳より若い人はほとんど受けていることとどうやら関係があるらしいという指摘が重要です(1951年に結核予防法施行)。

もちろん三密の忌避や、マスク着用・手洗い励行もしたうえでの話ですよ。

日本人で新型コロナで残念ながらお亡くなりになっている方は70歳以上に集中しています。
つまりBCG接種を受けていない世代なんですよ。
またBCG株にも種類があって日本人が受けているのは「日本株」と呼ばれるもので、同じ株を使っている国にポルトガルがあります。
イベリア半島においてスペインでは、新型コロナウィルスが猛威を振るったのを覚えていると思います。
しかしその半島の先端にあるポルトガルではパンデミックは起こらなかった。
不思議でしょう?
日本とポルトガルの共通点は「日本株」のBCG接種であります。
スペインでは以前に「パスツール株」のBCG接種を実施していましたが、どいうわけか中止してしまっていたのです。
イタリアでは武漢の次にパンデミックに陥りましたし、その後も死者が増え続けたのでしたね。
そのイタリアではBCG接種はまったくおこなわれていなかったのです。
さらに、アメリカ大陸で新型コロナウィルスは大流行し、世界一の死者数を記録してしまいました。
アメリカにはBCG接種プログラム自体が存在しないのでした。
こうしてみてくると、なにやらBCGという「生ワクチン」に新型コロナウィルスに対する耐性の秘密があるように思えます。
こちらにも詳しく出ています。

BCGが「生ワクチン」であることにも大きな意味があるそうです。
「生ワクチン」だからこそ、細胞性免疫(キラーT細胞)を誘導できるのだと先生はおっしゃいます。
死滅ワクチンや成分ワクチンではこのような誘導はできないのだそうです。
その好例が「丸山ワクチン」だといいます。
丸山先生は、皮膚結核の治療のためにこの生ワクチンを開発したのですが、ハンセン病患者にも効果があり、同時にハンセン病患者には癌患者がいないことに着目し、癌に効くのではないかと先生は推測されたのです。
結核患者とハンセン病患者には癌が少ない…この事例から丸山先生は結核菌から誘導した生ワクチンが癌に効くのだと結論づけました。そこには人体の免疫の巧みなしくみが隠されていたのです。
ゆえに癌に効く「ワクチン」ということで「丸山ワクチン」は一躍有名になったのでした。

BCGから話がそれましたが、BCG接種によっても新型コロナウィルスがもたらす肺炎に耐性ができる可能性があると言うのです。
もちろん、新型コロナウィルスと結核菌ではまったく病原体が異なり、同じ比較をするのはナンセンスと言われるかもしれませんが、視点を変えて、人体の免疫機構に注目すると、キラー細胞はウィルスに対しても、菌に対しても攻撃を与えるので、BCGによって免疫強化されているのなら、どちらにも働く可能性はあると思います。

またBCG接種をしていなくても、いずれは人類に新型コロナウィルスの免疫が備わっていくものと考えられます。
そうして、人類は生き延びて来たのですからね。
ヒトが自然淘汰の洗礼を受けるのは、なにも新型コロナウィルスが初めてではありません。
弱い人は死に、強い人が生き残るのは自然なことです。