源泉かけ流しの家族風呂など、私は初めてだった。
教授はさっさと裸になって、かけ湯をしている。
私は、その後におずおずと浴室におじゃまする。
「なおこ、いい湯だ。いっしょに入ろう」「はぁ。ちょっと待ってくださいよ」
私もかけ湯をし、大事なところを教授に背を向けて洗う。
「こうしてみると、なおこは若々しいね」
「太ってるでしょ?」
「そうかね。そんなふうには見えないな。豊かな感じがする」
「それが太ってるっていうことですってば」
先に湯船に浸かっている教授の前を、足先から入っていく。
もう前を隠しはしない。そういう間柄の時期は過ぎている。
少し熱いのは、体が冷えているからだろう。
お互い酩酊状態なので、危なっかしい。
「のぼせちゃいます」
「ちょっと飲みすぎたし、食いすぎたね」
「でも育夫さんの、しっかり立ってますやん」
私は遠慮なく言った。
「そりゃそうだろう。こんなかわいい子とお風呂に入ってんだもんな」
と、おべんちゃらを言う教授だった。
「ほんとに奥様にバレないでしょうかね」私はそのことが気にかかっていた。
「あれも猜疑心だけは強いからなぁ」と腕を上に振り上げ伸びる教授。
「愛してらっしゃらないんですか?」
「愛してるとも…ぼくの愛は広いのだ」
「都合がええっちゅうわけですね」
「こりゃ、一本取られたね」
そう言うと、酒臭い息の口を近づけてきて、接吻される。
む…
ヒノキの樋(とい)から源泉がとろとろと湯船に注がれる音だけがする浴室。
時間が止まったようだ。
ふぅ…
どちらからともなく口を離す。
教授の手は私の秘部をいたずらしはじめていた。
湯の中で私の両脚がだらしなく広がり、教授のざらつく指の感触をもっと得ようと腰がせり出す。
「ああん、あん…」甘やかな自分の声に、違和感を覚えた。
よく響く浴室で、自分が淫婦(いんぷ)になり下がったようだ。
聞くに堪えないほど、いやらしい声だと思った。
「育夫さん、あたしの声、大きないですか?」
「平気だよ。ここは離れているから誰にも聞こえないから、安心しなさい」
「ああん、またぁ」
指先が膣に無遠慮にもぐりこんで、こね回された。
快感点を叩くように刺激される。
「ひいっ!」
「おっと、おぼれるよ」
私は湯船の中に沈みかけた。
教授の腕が私を支えてくれている。
私も教授の高まりに手を添える。それは鋼(はがね)のように硬かった。
「すごい…」
「硬いだろう?」
「こんなの、あたしのために?」
「もちろんさ。なおこだからこんなに硬くなるんだよ。家内なら、こうはならないね」
私は、教授夫人に比較されることに優越を感じている。
「あたしのほうがええの?」
「尚子の方がいい」そういうと、教授は首を曲げて私の右の乳房をほおばった。
うぷ…
「あはん、そんなにされたら…」
「逝くかい?」
「逝ってしまいそうやわ」
「敏感なんだね」
「もう、のぼせてしまうわ。上がりまへんか?」
「そうだな。ちょっとつらいね、ここでは」
「あたし、少し体を洗って、頭も洗いたいわ」
「ぼくもそうするよ」
私たちは、湯船から上がり、それぞれ鏡の前に座椅子を持ってきて座って体を洗うことにした。
「ほら、こんなだぜ」
石鹸を付けた、勃起したペニスを見せる教授。
「そんなん見たら、入れたなるやん」
「あとでゆっくり味わわせてあげよう」
直人と比べても遜色ないぐらいに、立派に立ち上がっていた。
カリの張りだしなんか、直人より鋭い感じがした。
あれで入り口を掻かれたら、さぞかし気持ちいいだろう。
私は密かに膣に指を侵入させて濡れ具合を確かめる。
ずぽ…くちゅ…
抜群の濡れ具合で、いつでも「どうぞ」状態だった。
トロトロの果汁があふれている。

居間は枕灯だけで、二人の影絵が壁に大きく揺らぐ。
くっつけられた布団の上で、私たちは濃厚な口づけを交わしていた。
はぁんむ…
「なおこ…柔らかいおっぱいだ。乳首がこんなに立って」
「か、感じるっ!そこ、弱いんですっ」
「いいにおいだ」
教授は私の髪に鼻をうずめてつぶやいた。
尖ったペニスが私の下腹をつついている。
私に乗りかかっている教授の体の下で、私は教授の腋の下の香しい男の匂いをいっぱい吸い込んで、気分が高まっていた。
「うふぅん、育夫さぁん。もっと抱いてぇ」
「ああ、抱いてやるとも」
私の両脚は挿入に向けて左右に開いていた。いつでも入ってきてもらえるように、湿ったクリトリスを教授に押し付けるように…
「ああ、もうじゅくじゅくじゃないか」
「焦(じ)らさんと、もう、来てください」
「よぉし、ナマでいいか?」
「信じてますから」
私は、もうどうでもよかった。とにかくあのいかつい勃起を胎内に収めたかった。
じゅぶ…
教授も我慢できなかったのだろう。一気に突っこんできた。
私の背は勝手にのけぞり、杭を打たれたように硬直する。
ひっく…喉が鳴る。
「ずっぽり根元まで入っているよ。わかるかい?」
「あわわ、わかり…ますっ」
入り口が押し広がっているのがわかった。明らかに「何か」が入っている。
ゆっくりと男は動き始める。
教授はその間も私の反応を観察しながら、唇を喉に這わせ、下りていき、腋、乳首へと移っていく。
バンザイさせられ、腋を執拗に舐められる。
「やん、そんなとこ」
「少し、毛が生えかけているね。いいね。感じるかい?」
「はずかし…感じますっ」
別の生き物のように胎内のペニスが動いている。
出入りのストロークが小刻みからより深いものになっていく。
引きのときに内臓も引き出されるような、浮き上がるような快感が走る。何度も…
「育夫さん、あかん、あかんてぇ」
「あはは、いい顔するね」
「ああ、いっくう」
私は逝かされた。いとも簡単に。
両手を引っ張られ、対面座位になった。
教授の顏が目の前にあり、ペニスが私に突き刺さっている。
腰も動かさないのに、ペニスがむくむく動くのだ。
「どう?膨らませてんだ」
「わかるわ。お腹の中で大きくなってる」
「すごいだろ」「へぇ」
今度はクリトリスを指でいたぶられた。
私のクリは、少し大きく、興奮すると自分でもわかるくらい飛び出るのだ。
「ここ、好きだろ?」「ああ、いい」
「ぼくはね、最初、なおこのクリトリスを見たとき、こりゃ、かなり好き者だと思った」
「何です、それ」
「発達してるんだよ。自分で触ってるだろ?」
「知りまへん」
私は答えたくなかった。
「それとも、男の遍歴が豊富なのかな?」
「そんなこと、ありまへん」
「まあいい。ぼくはそんなことを気にする男ではないから」
さらにクリを攻めてくるから、たまったものではない。
私は教授に蝉のようにしがみついて快感にむせんでいた。
びくっ、びくっと体がひとりでに痙攣する始末。
これでは、教授の思うつぼだ。
「いい反応だ。じゃ」
そう言うと、教授は私を乗せたまま仰向けに倒れる。
座位から騎乗位に移ったのである。
「さあ、今度は、なおこが動きなさい」
「はぁ」
私は硬い軸を感じながら、尻を上げ下げしてみる。
ほどよい摩擦が、私の背骨に向かって感じ、もっといいところを擦るように体をそらしてみる。
「そうそう、自分で楽しむんだ」
「あ、いやぁ」
亀頭のカリが私の腹の裏を掻く。
おしっこがしたいような快楽が走る。
力強いペニスの弾力を利用して、私は探る。
教授の両手が私の腰を押さえつけている。
はたまた、お乳が下から教授の手で持ち上げられ、揉みしだかれた。
「なおこの中が締まるね。こうすると」
「もうだめです。あきません」
「降参かい?」
一旦離れると、教授はバッグの中から避妊具の箱を取りだした。
フィニッシュするつもりなのだ。
私のことを考えてくれているのだった。
「ありがとう。育夫さん。あたし付けたげる」
「そうかい。じゃ頼むよ」
私が包みを受け取ると、口で破って、そのピンク色の粘膜のようなゴム製品を取り出した。
そして、教授のはちきれんばかりに膨らんだ亀頭にかぶせ、精液溜めをつまんでするすると巻き下ろす。
ぴっちりだった。
教授のイチモツは太いのだ。
コンドームをすることによってその実感があった。
「バックから行こうか」
「あ、はい」
私は自ら四つ這いになって、尻を上げる。
盛りのついた雌猫だった。
教授は私の尻肉をことさら乱暴に左右に開いた。
肛門もみんな丸出しである。
狙いをつけて、男が入ってくる。
熟れた私はその侵入を喜んで受けた。
きっちりと嵌った感じがあり、教授の厚い胸板が私の背中に密着する。
ピストンされるより感じる。
お乳が引っ張られ、乳首がもてあそばれる。
敏感になった乳首は、私をさらに高まらせるのだった。
「ひいっ、せんせ、あかん」私は「育夫」と呼ぶことも忘れていた。
教授は気にせず、突き始める。
ぱんぱんぱん…
肉の激しく当たる音が部屋に響いた。
「おお、すごいよ。締め付けが」
私も内部が勝手に動いているのがわかる。
自分ではどうしようもないのだった。
側位でつながっているとき、教授が私の耳元で息を荒くして、
「なおこ、なおこ…ああ、なおこぉ」
と、私の名を呼びながらびくびくと痙攣したのである。
どうやら逝ったらしい。
その後もつながったまま、「あはぁ、なおこぉ、ありがとう」と礼を述べながら、私の体を抱きしめてくれたのだった。
私はそれだけで、逝ってしまった。
クリトリスを剥きながら、私は膣に教授をくわえ込んだまま逝った。
「ああ、また絞られる…すごいよ君の体は…」
ずるりと何かが抜け落ちる感触があった。