「浩司さん…」

「奥さん…」

おれは、恩師の奥様と裸で睦み合っていた。

六十半ばというのに、豊かな張りのある肌は、恭子と変わらないくらいだった。

下萌えは少なく、直毛に近かった。

この歳になると白いものも混じると思われたが、奥様の場合は違った。

奥様はどこか「中島みゆき」に似ていて、はっきりした目鼻立ちが若々しさを醸していた。

おれは、遠慮無く奥様の秘処を指でなぞり、その表情の変化を楽しむ余裕があった。

おそらく、恭子との濃密な経験がそうさせるのかもしれない。

奥様は小さな声を漏らしつつ、両手で顔をお隠しになる。

「はっ」

敏感な突起に触れたとたん、奥様が声を上げられた。

おれの分身は、この異常な展開に隆々と立ち上がっている。

奥様の手を取り、そこへ導いてみた。

細い長い手指が、おれに触れ、ためらうように一瞬止まったけれども、やさしく握ってくれた。

その冷たい感触にぞくっとしながら、おれは腰を動かしていた。

水仕事をほとんどなさらない奥様の手は、少女の手のように滑らかだった。

「ああ、気持ちいいです」

「こんなこと…あたし」

「いいじゃないですか。秘密にしていれば。おれは、奥様のことが前から好きだった」

「え?」

「ひとりでするときも、あなたのことを思って…していた」

「そんな…」

大きな瞳がおれを見つめる。

驚きと、恥じらいがないまぜになったその目は、おれを狂わせる。

「ああ、奥さん」

唇を奪い、舌でその内部をこねまわす。

奥様も応じてくれる。

粘液質の音が、ひとしきり、狭いおれの「下男部屋」に響いた。

外は、雨。

閏日の雨。

奥様の手が、激しくおれをしごき、早く欲しいと言わんばかりだった。