新型コロナウィルス(Covid-19)がやっかいなのは感染してから発病するまでの潜伏期間が二週間以上と長いところにある。
罹患者はそれと知らず、人に会い、感染を広めてしまうのだった。
インフルエンザウィルスは罹患すればすぐに高熱が出て、体の節々が痛くなって「こりゃあかん」となるのだが、Covid-19がそうなるには二週間もかかるのである。
そしてもうひとつはCovid-19が「飛沫」に乗って空中をさまよい続けることだろう。生きたまま…

つまりCovid-19は「長い潜伏期間」を獲得したのだった。
そうすることで、Covid-19はより栄えることができるという能力を持ったのである。
似たものにHIVがある。
この性病(免疫不全症候群:AIDS)は、症状が出るまで何年もかかるそうだ。
ゆえに、自分がHIVに罹患していることを知らずに、不特定多数と性交渉を持つことで蔓延させる。
ただ、HIVは性行為という濃厚接触でしかうつらない。
歯ブラシをHIV罹患者と共用したとか、握手したとか、いっしょに職場で働いているとかでは決してうつらないのである。

するとCovid-19はインフルエンザよりも流行性があり、かつ、HIVよりも感染しやすい性能を獲得した恐るべきウィルスに違いない。
その変異のしやすさも、他のウィルスに比べて群を抜いている。
これは、感染しやすいことから世代交代の頻度が高いのだろう。
ウィルスにとって免疫は敵である。
その免疫を出し抜くには、頻繁な遺伝子の変異が有効だ。
免疫細胞は、ウィルスの素早い変異に付いていけないのである。

こうして、Covid-19は前代未聞の感染力と変異性をもって人類にいどんできたのだった。
人智をつくしたワクチンも、大して期待できないかもしれない。
もたもたしているうちに、Covid-19はさらなるバージョンにアップデートしてくるぞ。

以上、なおぼんRの寝床で考えた私見である。