無線関係の話ばっかりだけど、今日はモールス符号の覚え方を少し。

あたしが高校生のときに電信級(今の第三級)を受けたのね。
その時の覚え方って言ったら、合調法が多かった。
ちゃんと電信でQSO(交信)している局長さんは、音感法でマスターしていたはず。
それほど、合調法は実際の運用からかけ離れた勉強法だったのよ。
もう、試験に合格するためだけの「一夜漬け」みたいな方法よ。
ただ、その弊害は後々のアマチュア無線活動に大きく影響するの。
合調法でマスターしていた局長は、みなモールスから離れていったね。
自信がなくなるのよ。
受信ができないから。

和文の「ハ」は➖・・・で「ハーモニカ」って覚えるのが合調法です。
欧文なら「B」が➖・・・で「ビートルズ」って覚えるのね。

相手の送信速度が毎分30文字とか遅ければついていける。
(あんまり遅すぎて、文字の切れ目がわかんないくらい・・・)
でも、実際の運用では、いくら遅いったって、毎分60文字ですよ。
(これでもイラッとするOMさんはいっぱいいらっしゃる)
早い人なら毎分120文字なんてザラですわ。
もっと、すごい人もいるから。
こんなに早打ちだと、音感法でだって、書き取りが遅れちゃう。

そうなる理由のひとつに、送信側はパドルっていう電鍵を使うのが普通になっていて、スクイズ打ちをするからどうしても早く打てちゃうの。
パドルには、自動で短点(ドット)、長音(ダッシュ)を送信する「エレキー回路」が併設されてるのよ。
左がドットパドル、右がダッシュパドル(電線を逆につなげば逆になります)となっていて、ドットパドルをオンにすれば一定間隔でトトトトと勝手に打つのよ。
ダッシュパドルをオンにすれば、これまた一定間隔できれいにツーツーツーと打ち出せる。
・➖(トツー)の「A」なら親指と人差し指で両方のパドルを同時に挟めば打てるの。
これをスクイズ打ちと言うそうです。

だからマークの間隔が人工的できれいで、聞き取りやすい。
でも、いくらでも早く打てちゃうからって、聞く方にとっては難儀なことなのね。

とにかく、符号を覚えなくちゃいけませんよ。
あたしもアルファベットと数字は若い時に覚えたんで、今からは和文を覚えるのです。

似た符号を集めてみます。
ドットのみでできてる符号を、まず。
・ E または「ヘ」
・・ I または「濁点」
・・・ Sまたは「ラ」
・・・・ Hまたは「ヌ」
・・・・・ 5

ダッシュのみでできてる符号は、
➖ Tまたは「ム」
➖ ➖ Mまたは「ヨ」
➖ ➖ ➖ Oまたは「レ」
➖ ➖ ➖ ➖ 「コ」
➖ ➖ ➖ ➖ ➖ 数字の0

こういうふうに、まとめて打ちながら、聞きながら覚えるの。
練習ソフトで耳慣らしもしますよ。
音を聞いてすぐに文字が浮かべば、大丈夫です。

・・➖・「Fまたはチ」と・➖・・「Lまたはカ」が聞き間違いやすい。
※「フラフープ」とか「ルアー釣り」って合調で覚えたっけ。
➖ ➖・「Gまたはリ」と・➖ ➖「Wまたはヤ」と・➖ ➖・「Pまたはツ」および➖ ➖・・「Zまたはフ」が混乱しやすい。
※それぞれ「ゴーカート」「和洋中」「プレーボール」「ズーズー弁」と覚えました。

略号はそのまま覚えます
たとえば「本文符号」BTバーは「B」と「T」を続けて1語として打ちます。
➖・・・➖とね。
これは、このまま覚えるしかない。
「OSO」の遭難信号もそうよ。
➖ ➖ ➖・・・➖ ➖ ➖と続けて打ちます。
どこからはじめても聞き取れるように「SOS」でもいいんですよ。

単語やQ符号はカタマリで覚えるのがいいらしいです。
さあ、やりましょか。