宇宙は膨張しているんだと言われる。
ハッブルが遠い銀河のスペクトルから赤方偏移を見出したことがその証左だと言うのだ。

「赤方偏移」はいわゆるドップラー効果の光版であり、光も波であることから、遠ざかる天体のスペクトルは長波長側(赤い方)に偏るという結果が得られる。

そして地球から遠い銀河と地球に近い銀河の赤方偏移の程度を調べると、遠い銀河の方が赤方偏移が著しいそうだ。
地球から遠い銀河ほど、遠ざかるスピードが速いというわけだ。

それと宇宙の広さ、それも現在進行形に拡大しているということの関係性が、あたしには今一つピンとこない。
少なくとも、今観測しうる一番遠い天体が宇宙の最大限だという理屈なのだろう。
その星までの距離は300億光年を優に超え、ビッグバンからたった4億年後の今から134億年前の姿が見えているのだという。

ビッグバンで飛び出した天体のうち、最も遠いものがもっとも速い速度で遠ざかっている。
出発の時の速度を維持しているのだろうか。
いやそうではなく、そのまだ速度が衰えていない過去の若い姿が見えているのであって、今はどうなっているのかわかりはしない。

ここに国道に通じる一本道がある。
通学路になっていて、子供たちがたくさん通る。
この道と国道の交差点には信号が備えてあって、交通量が多いせいか、なかなか子供たちも待たされる。
あたしが子供たちと反対方向に通勤するので、彼らとはすれ違っていくことになるのね。

信号が青になって一斉に子供たちが渡り始めた・・・
その時をビッグバンの時点と考えたらどうかしら?
あたしは、まだ彼らの先頭にも出会っていない。
小学生の集団は足の速い子、遅い子、ぺちゃくちゃ話しがらゆっくり歩く子、いろいろだ。
スタートがいっしょでも、こんなに差がつくのね。
子供たちが星々だとみると、先頭を行く、観測者のあたしと一番最初に出会う子が、遅い子から見てもっとも遠くの星だと言える。
そしてその子の速度がどの子よりも速いからそうなるのだった。

つまりこういうことなのだ。
宇宙の広がりは星間の空間の広がりだから、星々は互いに遠ざかって見えるはずだ。
故カール・セーガン博士は干しぶどうのパンにたとえて説明された。
焼く前の種パンに、すでに干しぶどうがたくさん入っているが、互いに近い。
発酵が進み、パンが膨らむと干しぶどう同士の間隔が空いていく。
焼くと、最大限にパンは膨らみ、干しブドウ間も広がる。
干しぶどうから見れば他の干しぶどうはみんな自分から遠ざかって見えるはずだ。
パンは宇宙空間だというのだ。
これが赤方偏移と宇宙膨張説のからくりだという。

あたしの理解は間違っているかもしれない。

よくわからないことにこの「膨張」がいずれ「収縮」に転じるという説がある。
いったいどういうことなのだろうか?
宇宙は膨張と収縮を繰り返し、もっと言うならばビッグバンは何度もくり返すのではないかと言うのだ。

「背景輻射」や「ヒッグス粒子」でわかることなのだろうか?
「対称性の破れ」とは何なのか?
あたしにはわからない。
モデルで説明されても、それが今見ている宇宙と同じだとは思えないからなのかもしれない。

夏は星空を見るにはいい季節です。
蚊に刺され(かまれ・・・あるいは食われ)もって星を見るのも一興です。
※大阪や京都では蚊に「噛まれる」とか「食われる」というのが一般です。