『ぼんリク』増刊号のお時間です。
日曜日は不定期に、増刊号をお送りすることになっとります。
コメンテータの内外小鉄キャスターと、あたくし横山尚子で進めてまいります。
「内外さん、こんにちは。よろしくお願いします」
「どうぞ、よろしく」

「昨日、『御座候(ござそうろう)』を十個も差し入れて下さった、『ぶっかけ本番』さんなんですけど、小鉄さんは甘いものが好きですよねぇ」
「医者からは止められてんですがね。ああいったあんこモノには目がないです」
「小鉄さん、一人で四つも召し上がったんですよ。あたし二つしかいただいていないのに」
「すみませんねぇ。姫路の名物と聞いてるんですが、京都の伊勢丹の地下二階にもありますよね」
「小鉄さん、自ら買いにいらっっしゃるの?」
「京都タワーの近所によく行くんでね、そのついでに」
「ノーパン喫茶ですか?例の」
「もうないですよ。さすがに。ノーパン・キッチュならあるかもですがね」
「松尾貴史さん!パンツくらい履いてくださいよ」
「履いてますって去年流行ったじゃないですか」
「あれですか?」
「違いますけど。花粉症でね、わたし」
そういえば、内外氏は今朝から鼻をぐすぐすしている。
「再生可能アレルギーですかい?」
「再生可能なアレルギーはいただけませんな。ぐすっ。噴飯ディンクだ」
出たぁ、おやじギャグ。
「ヘンゼルとグレーテルと行きますか」
「屁ぇ出るとグレてる…グレてるのかまど」
「もう、いいですから」

「ここにね、『猪俣公章改め二股交渉』さんからのおハガキがあるわけですよ。うまいこと言うなぁと、私、感心しておったんです」
「はぁ。どっちつかずで慰謝料請求が馬鹿になりませんね」
「それからこちらの『ぶっかけ不動』さんも、罰当たりでおかしいですねぇ。『陰核官房長官』というラジオネームの方はよく陰核シリーズでお葉書をいただきますよね」
前にハガキを並べて、ラジオネームの鑑賞会となった。
「お不動さんにぶっかけたらあきませんよねぇ。法善寺横丁ですかね」
「あのあたりは、本当にいいところですよ。この『アバターもえくぼ』さんってのはどういう意味?」
「あはは、ネットでね、自分の代わりのキャラクターをアバターって言うのよ」
「ほほう。『陰核官房長官』も舌禍に気をつけないとね。『痔瘻ず』ってジローズのことかな」
「痛そう!」
「このね『ルパン酸性』さんは、音ではわかんないだろうけど、うまいよね」
「酸っぱい匂いがしそうだわ。『双子のチェリー』ってキモくない?」
「いいんじゃないですか?顔がまずくって双子なんだもの、女性はどっちも相手しないんだろうよ」
「内外さんもきついねぇ。あたしね、『マンコグラフィ』さんがいいなと思った。マンモグラフィのマンコ版」
「あなたらしいな。放送で言っていいの?」
「いいの、いいの」
「この『モンデ・クリトリス伯』とか『ゴリ押し爺さん』なんか文学的で格調が高いなぁ。私はこういうシモネタなら歓迎だな」
「ああそれ、『ゴリ押し爺さん』は大阪の『おんどれ・ばるざっく』さんの別名」
「なるほど」
「アニメ系なら『電マ大戦』さんと『アバズレ・グリマデ』さんがいい。電マ大戦よ。どんなやらしい大戦なのよって感じ。アバズレのほうは、『イデオン』に出て来たイスラムの坊さんみたいなキャラのおっさんで、正しくはアバデデ・グリマデっていうんだよ。そっちのほうが爆笑の名前だけどね」
「はぁ…」
内外さんはついてきていない。

「野球なら『陰核高め』さんがいけてるわ」
「日本に野球が入ってきた頃、まだ野球という言葉さえなく、ベェスボォルなんて言ってたんだね。内角インコースを陰角、外角アウトコースを陽角と呼んでたんだ」
「ほんまぁ?」
「うそ」
内外さんもときおり、しれっと嘘をつく。

「陰核が高めって、あたしなんか奥のほうやから、低めやなぁ」
「きわどいコースやね。なおぼんのは」
「きわどいかぁ。日本人の標準やと思ってましたが」
「なんでも高めに浮いたら打たれやすい」
「妙に納得」

「あたしは、『ふぐり厚生大臣』さんがイイネ!だな」
「ふぐりを更生させてくれるんですか?頼もうかな私も」
「その更生じゃなくって。ま、いいか」
「よみがえる陰嚢だ、まさしく」
「うまい!」

終わりなき、ラジオネーム談義だった。