「ABS」と聞いて即座に答えられるのは、
①アンチロックブレーキシステム(車好きの人)
②ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)
だろうね。
ところが鈴木準というマーケティングコンサルタントという何をしてるんだがわからん男が、自身も含まれる昭和30年代生まれのジェネレーションを「ABS世代」と定義したらしい。
その定義は、
高度成長期のただなかに生まれ、戦争を経験した両親に大事に育てられ、青春をスポーツやフォーク、ロックなどの音楽や、それに伴うファッションに囲まれて過ごし、バブル期に就職して莫大なボーナスをもらって、買い物や旅行、趣味に惜しげもなく金を使った、最後の「いい思いをした世代」だそうだ。

確かに、私はまさに「ABS世代」であり、こんなことを聞かされると「そうやねぇ」とお尻がこそばゆくなる。
しかし、反対に「ふざけんな!」とお叱りを受けるような定義なような気もする。
この後のバブル崩壊、リーマンショックに育った人々からは、どえらいバッシングを受けるだろう。
「気を付けて物を書けよ」と老婆心ながら心配している。
鈴木氏によれば、なんでもこれから老境に入る「ABS世代」は人生の楽しみ方を知っていて、消費にもうるさ型で、QOL(クオリティオブライフ)の高い老後を過ごしうる世代だと、鼻息が荒い。
どうかねぇ…うがちすぎじゃないの?
てめえはそうかもしれないけど、いくら「ABS世代」でも、過去の栄光にすがって生きられるほど世の中そう甘くないし、もはや生活習慣病で自分や配偶者が要介護状態にあったり、子供がロスジェネで引きこもりになっていたりするんじゃないの?
「ABS世代」の親がまた要介護・要支援で家庭内がすさんでいるという可能性もある。

鈴木さんよ、甘いな。甘すぎるよ。
たしかに、バブルの時期に、いいものを見たし、味わったし、カネの潔(いさぎよ)い使い方も教わった。
だからよけいにみじめなんだよ。
そしてこのみじめさは、人に言っちゃいけない。
墓場まで持っていくもんさ。
だれしも、他人の過去の栄光や自慢話は聞きたがらないもんさね。