カルロス・ゴーンが逮捕された。
もうそのニュースでもちきりだ。

私の車も永らく日産だ。

パルサー、ノート、キューブと乗り継いできたからね。


そしてここ宇治市には、かつて「日産車体」という巨大な工場があった。
宇治市には「日産」に勤めているひとがかなりいたはずだ。
だけど、日産が斜陽になって経営が悪くなったとき、ルノーのカルロス・ゴーン氏が日産を立てなおすといって乗り込んできた。
宇治の「日産車体」は、彼のリストラに遭って、更地になり、多くの失業者が出た。
私は、以前の職場を退き、ぶらぶらして法律家にでもなろうと勉強していたが、それもかなわず、職探しの末、今の機械設計会社に雇ってもらった。
その会社はベンチャーで、宇治市がゴーン社長から譲り受けた「日産車体」の跡地にベンチャー育成施設を創り、そこに所在していた。
その育成施設の門のそばに石碑があり、ゴーン氏の名前があった。
ベンチャー育成は、彼の本望とするところだとの一文があったように思う。

カルロス・ゴーンは、ブラジル出身のフランスへの移民であり、その秀才ぶりは「エコールポリテクニーク(ポリテク)」という難関工科大学出身であるということからもうかがえる。
ポリテクを受けるには、三回しかチャンスがない。
三回すべったら、もうこの学校には入れないのだ。

ナポレオン・ボナパルトの肝いりで創設された、軍の学校がポリテクの前身である。
ゆえに制服は、ナポレオン時代の軍服に似ている。

そこを出たゴーンは、ミシュランを経てルノーに入り、辣腕を発揮する。
グローバリズムの権化とでも言えるような彼は、自分のアイデンティティと多様性の寛容を両立させることがグローバリズムで活躍し勝利する秘訣だと説いた。

私も納得していた…なかなかいいことを言うと。

しかし、彼は会社のカネを不正に私的流用し、おそらく日産で稼いだカネを本国のルノーの経営に使ったのだと思う。
堂々としたマネーロンダリングではないか。
彼の役員報酬は、日本ではたびたび「高すぎる」と批判されていた。
それでも彼は「私の報酬など世界水準からしたら平均以下だ」とうそぶいて、日本人の貧乏くさい論客を一蹴していた。
つまり、つねに日本人を下に見ていたのだ。

「高すぎる」役員報酬の中身は、もっと高かったらしい。
ゴーン氏は過少報告していたのだ。
100億円に近い報酬を六年間(2011年3月期~2017年3月期)で得ていたらしく、それを50億程度に過小評価していたという。
過小なまま有価証券報告書に記載したものだから、投資家を瞞着したことになる。
日産もルノーも、ゴーンによって看板に傷がつけられたわけだ。

刑事事件に発展した汚職事件は今後、どうなっていくのだろう?