ショーケンこと萩原健一さんが先月26日に亡くなったけれど、その直前までの映像が夫人とNHKによって残されていました。
それを30分の番組にまとめられ、クロ現で放映されたんですね。
私は『太陽にほえろ』のマカロニ刑事くらいしか知らない門外漢(?女には使わないか)なんですが、正直、感動しました。
希少がんというわけのわからないがんに侵され、一度は完治したかに見えたがんが再発します。
そこから、ショーケンは変わったと言います。
そして死を覚悟した彼はNHKに撮影を託すのでした。
死の宣告を受けた彼はオファーを断らずに、全力で取り組みます。
なかでもラグビーを題材にした昨年の『不惑のスクラム』というNHKのドラマが壮絶だった。
がんによって腹水が溜まり、ポンポンの大きなおなかでのラグビーシーン。
共演の高橋克典はその異常に気付いていたが、まさか末期がんとは思っていなかったそうです。
『不惑のスクラム』でのショーケンの役どころは、まさにがんで余命いくばくもない宇多津貞夫という壮年の男性であり、若いころラガーとして活躍していた夢を年老いてからもう一度、仲間を募って追い求めるというものです。
プロデューサーもショーケンががんであることを知らなかったというから驚きです。
だから普通に撮影上の無理をさせてしまった。
しかし、ショーケンはそんなことは承知の上で、本気で役に取り組みます。
むしろ末期がんの宇多津に自分を重ねることで最後のメッセージを見る者に送ったのです。
妻役の夏木マリに、病室で感謝のキスをねだるシーン。泣かせます。
相部屋ですから他の患者さんが見て見ぬふりをするんです。
そういう演出が、泣かせるんですよ。
高橋克典演ずる主人公の丸川に、宇多津ががんをを告白するシーンは、迫真です。もうお芝居じゃない。
高橋はそのときのことを克明に覚えていて、一生涯忘れ得ない記憶として残ったと証言していました。
このシーン、クロ現では音声が放送事故で無音になっていたんですが、それが私は演出だと思っていて、それでもその無言劇の意味が分かりましたよ。

彼、大河の『いだてん』に高橋是清役で出演していたんですね、でもどうなんだろう?
間に合ったのだろうか?
どうやら収録は無事終わっていたそうです。
6月以降にその雄姿がお茶の間にお目見えします。
はからずも遺作となった『いだてん』は、ピエール瀧の不祥事でケチが付き、低視聴率にあえいでいます。
いいドラマなんですよ。
私は最初からずっと観ています。

萩原さん、ご冥福をお祈りいたします。