白堊(はくあ)の校舎に子供たちの歌声が響く。
鴫原(しぎはら)南中学校は郊外の田園地区にあった。
「はい、今日はここまで。秋の合唱コンクールに出てもらうクラスは、皆さんの中から選抜します」
「えーっ」と、不満そうな声が起こる。
すると終了を知らせるチャイムがスピーカーから鳴った。
生徒たちはてんでに立ち上がり、バタバタと音楽室から出ていく。
「小松先生!」
貴子は、呼ばれたので振り向いた。ボーイソプラノのその少年は貴子からいつも褒められていた。
「長瀬君、なぁに?」
「最近、声が出づらいんです」
「もう声変わりの時期かもね。いい声だったんやけどねぇ。でも大人になるんだから、仕方のないことよ」
たしかに、その長瀬という少年の声は、かすれかけていた。
「長瀬君、これからは無理に高い声をだしたらあかんよ」「はい」
その黒目勝ちのつぶらな瞳に、貴子は胸がきゅんとなった。
こんな子でも、甥の敬史(たかふみ)のような大きなペニスがあるのだろうか?
声変わりのする頃には、男の子には精通が見られるという知識ぐらいは教員の貴子にもあった。
こんな可愛らしい子でも…

「どうしたんですか?先生」
「あ、なんにもない。長瀬君も大人になるんだなって」
「変なの…じゃ、先生」
長瀬新(あらた)は踵を返して駆けて行った。その後姿を貴子は見送っていた。

遅い性経験を経てからというもの、敬史に開発された体は妙にうずいた。
敬史も伯母の体で童貞を捨ててからというもの、執拗に伯母の体を貪りだしたのである。
まるで盛りのついた犬のように。
もはや妊娠の恐れのない貴子は、甥にされるがまま、若い性に快感をゆだねるようになった。
「おばちゃん、舐めてくれよ」「上になってぇな」「バックが好きなんやろ?おばちゃん」…
敬史から、およそ思いつくかぎりの痴態をせがまれ、五十八の貴子は嬉々として受けるのだった。
疲れを知らない敬史は、何度も伯母を貫き、奥深い胎内に精液をしぶかせたのである。
男を知らないまま、コルクのように硬くなっていた貴子の生殖器は、しだいに軟化し、潤いをとりもどして、いきり立った敬史の肉柱を余裕でくわえ込み、生殖器としての機能を取り戻した。
職員トイレで貴子は、これまでの情事を思い出して、はからずも陰門を潤わせてしまう。
「いややわぁ、拭いても、拭いても染みてくるわ」
カラカラとロールペーパーを引き出しながら、貴子はつぶやいた。
長らく用済みだったナプキンをショーツに張り付けるようになってしまったのである。

「おばちゃん、今日も行っていい?」とメールが入っていた。
貴子は、「いいよ」と返した。
二日ぶりの逢瀬である。
敬史は敬史で、母親から「あんた、最近、姉さんのとこへよう行ったげてんねんてな」「ああ、足が痛いらしくって、手伝ってあげんと」「感心な子や。その調子で姉さんの面倒を見たってや」と言われているのだった。
貴子の妹の美子(よしこ)は、息子と姉が深い仲になっているなどとはまったく疑いもしなかった。
当たり前である。
地味な中学の音楽教師で、もうすぐ還暦になろうかという姉が、大学生の息子に秋波を送っているなんて誰が想像するだろうか?

貴子はキッチンで敬史に唇を奪われ、シンクに手をつかされてバックから貫かれていた。
「あふん、たかちゃん…」「おばちゃん」
長い敬史のペニスがゆっくりと差し込まれる。
じゅぶ…前戯でしとどに濡れそぼった、熟女の花弁を割いて、カリの張った男根が出入りする。
貴子の両腕に力が入り、不自由な左足をかばう。
不安定になる貴子の腰を、敬史のたくましい腕が押さえて固定する。
がっしりと位置の決まった尻に己(おのれ)の怒張を突き込むのだった。
シンクの前には夕日がすりガラス越しに差し込んでいる。
この交接を、だれかに見られでもしたら…
「あかん、たかちゃん、あたしもう…立ってられへん」
「わかった、ベッドに行こ」
二人は離れ、よろける貴子を支えるようにして敬史が奥の部屋にゆっくりと歩いた。
貴子は下半身をすっかり露出させられ、あられもない格好だった。
敬史も勃起を揺らしながら、並んで歩く。

敬史は伯母を優しく介護ベッドに押し倒しながら、かぶさっていった。
「おばちゃん」と言いながら、見つめ合い、唇をかさねる。
む…
ペニスが入るべき場所を知っているかのように膣穴を探り当て、滑り込んだ。
「あくっ」貴子の喉が鳴る。
ズドンと敬史の砲身が根元まで押し込まれた。
貴子は内臓がえぐられるような錯覚に、思わず腰を引く。
敬史はそれを逃がさない。子宮を押しつぶすように斜め上から屈曲位で深々と差し込んだ。
「ううっ」苦痛に歪む貴子の顏。
何度も貫かれているとはいえ、貴子には甥のペニスが大きすぎるのだった。
それがわかるから敬史も激しいピストン運動はしない。
ただ、じっと差し込んだまま、伯母の方から動き出すのを待った。
「なあ、おばちゃん」「なによ」
つながったまま見つめ合う二人。
「ほんまに、ぼくが初めて?」
「そうやって言うてるやん」
「好きになった人とかは?」
貴子にだって、「これは」という男性がいたことはあった。
同じ中学の、理科の先生で、藤原陽介といった。
しかし彼は、別の女性と結婚してしまった。
食事に誘われたこともあったのだが、それ以上の進展はなかった。
「いたよ」
「学校の人?」「うん。いいやんそんなこと」
そう言うと、貴子は甥の唇を求めた。
貴子はキスがこんなにいいものだとは知らなかった。
キスをしているだけで、貴子は幸福だった。
「たかちゃんこそ、ほんまは経験あるんやろ?」
「なんでそう思うん?」
「上手やもん」はにかんで、貴子が言う。
「本とか読んで、研究したんや」
「エッチやなぁ。男の子はみんなそうなんか?」
「そうやろ。おばちゃんの学校の生徒かって、オナニーしまくってるで」
貴子の脳裏に長瀬新の姿が浮かんだ。
新が巨大なペニスを自分でこすりながらあえいでいる姿を。
「たかちゃん、そろそろ動いてもええよ」「ほうか」
貴子は、切なくなって、甥に快感を与えてほしくなった。
もっと気持ちよくなりたい…
抜き差しされると、膣が締まるのが貴子にもわかった。
それは自分ではコントロールできない作用だった。
敬史はそうやって腰に仕事をさせながら、自分は伯母の乳房にかぶりついていた。
はんむ…あむ…
乳首がべろべろといやらしくなめられると、貴子の乳輪が血を集めて盛り上がるのだった。
貴子の「入り口」がたくましい敬史の雄柱でこすられ、引き伸ばされる。
敬史より太いモノを通したことのない秘穴は、いやがうえにも強い摩擦を貴子に感じさせた。
「ああぁ、ああん、あああぁん」
貴子の声はアルトからソプラノに転じ、表の通りにまで聞こえているのではなかろうか?
「おばちゃん、声がでかいよ」
「あ…」
そういうと、貴子の声が止んだ。
「だって、たかちゃんが…」
「たかちゃん」と貴子が甥を呼ぶのは、自分も、かつて親から同じように呼ばれていたからだったが、今は、なぜか気恥ずかしかった。
正常位で向き合っていると、貴子は敬史がいとおしくてならなかった。
やはり同族の血がさわぐのか、どこか自分に似た甥に抱かれ、貫かれることに興奮を隠せなかったのだ。
生理も上がってしまった貴子は、妊娠する心配もないからか罪悪感がまったくといっていいほど湧かなかった。
「たかちゃん、後ろからしてくれへん?」
「おばちゃんのほうから言うかぁ。エッチやなぁ」
貴子はそうやって言葉でいじめられるのも、嫌ではなかった。
日頃「先生」と呼ばれている自分が、男になぶられ、歓喜の声を上げているのである。
自虐的な快感を、貴子は感じていた。
貴子は裏返され、尻を突き出して勃起をねだった。
「はやくっ」と声には出さないが、赤いラビアがうごめいて誘う。
泡を噛んで、敬史の粘液まみれの肉棒が鈍い音を立てて、歯のない口の中に押し込まれた。
「うっく…」
胎内に感じる圧力に、貴子は声を殺す。
「ああ、締まるよ、おばちゃん」
「ううん、うん」
歯を食いしばって、挿入の快感に耐える貴子、五十八歳。
尻肉が震え、敬史は伯母のくびれた腰に腕を差し入れ、己の方に引き寄せる。
より深く、ペニスが突きこまれ、子宮口を叩く。
一度も子供を宿さない臓器は快感の道具と化した。
敬史は激しいピストンはせずに、差し込んだまま、左右上下に勃起をこねまわした。
貴子は、はらわたをかき回されるような不気味な快感にむせんだ。
「あひあ、ひぃっ…」
下腹に広がる不思議な感覚に、貴子は気絶しそうになる。
枕に顔をうずめ、声を外に漏らさないようにするのが苦痛だった。
「くぅっ!だめっ、それっ」
溺れる者がやっと水面に出て息をつぐように、貴子は真っ赤な顔をして敬史に訴えた。
「なにがだめなんや?おばちゃん」
「お腹の中がぁ…どうかなってまうっ!」
敬史も伯母の異常なあえぎっぷりに、不安を感じた。
しかし、快感を貪る若い雄は、抜き差しをやめない。
じゅぽ、じゅぽ、じゅぽ…
愛液を飛び散らせながら、熟れ切った果実を若い雄がひねりつぶすように犯した。
容赦ない挿入が、秘肉を割り、入り口をめくりあげる。
充血していまにも鮮血をほとばしらせるのではないかと心配になるほど、貴子の陰門周辺は変化していた。
粘液は容赦ない抜き差しで泡を噛んで、精液のように白く濁った。
貴子は死んだように、敬史の動きにゆさぶられるだけになって、声は途切れがちだった。
敬史が後ろから覆いかぶさって、重そうに下垂している貴子の乳房を抱いてもみながら、腰は休まず動かしていた。
伯母の髪の中に鼻を埋め、首筋を噛みながら、敬史は絶頂に向かっていた。
「ああ、おばちゃん、おばちゃん、ふうん、ふんふ、ふんっ!」
しかし貴子には聞こえていない。
貴子はもう何度も逝きついて、もうろうとしていたのである。
ひときわ、敬史が大きな声で吠えたかと思うと、腰を押し付けて果てたのだった。
熱いほとばしりを奥に感じて、貴子も軽く昇った。
重なり合う男女に夜の帳(とばり)が下りていた。
(おしまい)