周平君は主人の部屋で寝てもらっている。
主人の部屋は二階にあり、シングルベッドがあって、本棚と机がある、いわゆる書斎だった。
本棚には薬学系の分厚い本が並んでおり、その中に混じって漫画や小説もあった。
床は黒っぽいつややかなフローリングで、スリッパを履くようにしている。

周平君と私は主人のベッドに腰かけた。
「周平君は、セックスをしたことがあるのかしら?」
「どう思う?おばちゃん」
下を向いている彼が反対に問うてきた。
「落ち着いているから、もう経験済みなのかな?」
私は探るように彼を覗き込む。

黒目勝ちの大きな目は、くるくると回り、幼さを残して愛くるしい。
柔らかな、軽いウェーブのかかった黒髪は姉譲りなのだろう。
私の髪は、なぜかクセがなくストレートだった。

「ほんとは、初めてなんだ…友達には経験したやつもいるんだぜ」
「じゃあ、早く経験したいよね」
私は、いつだったかテレビで放映された『卒業』という古い映画を思い起こしていた。
年上の、つまりは恋人の母親と経験する男の子の話だった。
サイモンとガーファンクルの『サウンドオブサイレンス』が頭の中をめぐる。
わたしはミセス・ロビンソン・・・

「キスしよ」
私は覚悟を決めた。
周平君は女の子のように目を閉じて、口を差し出した。
甘い唾液は、子供の味。
私はねっとりと舌を差し込み、彼を味わう。
余裕があるかのようなそぶりだった周平君は、今はコチコチに固まっている。
おっぱいをまさぐっていた手は、堂々としていたのに・・・
彼の鼻息が荒々しく吹いている。
私は手を彼のパジャマ越しの胸板に置き、乳首を探す。
そうして、手をさらに下へ移動させ、股間に置く。
熱い鼓動を感じる肉の棒が立ち上がっていた。
その輪郭をなぞるように、指先を集中させた。
むあ・・・
思わず彼の口から声が漏れ、私は口を離す。
びくんびくんとペニスが一段と大きくなって反応するのだった。
「気持ちいいの?」
「うん。だめだよ。パンツの中で出ちゃうよ」
「あら、大変」

「ねえ、周平君、脱がない?」
「そ、そうだね」
私は、パジャマを取り、ブラとショーツ姿になってあげた。
しっかりと主張する胸を見せるように立ち、周平君の脱ぐのを眺める。
もっこりとテントの張ったパンツのゴムに手をかけ、脱ぎにくそうにパンツを下ろす。
バァンという感じで、勢いよく上を向いたペニスが跳ねた。
おへそにつきそうなくらいに見事な勃起だった。
「すごいのね」
「そうかな。おじさんのはもっと立派なんでしょ」
「ううん、周平君のも立派よ。もう大人なのね」
亀頭は露出して、つややかに光っている。
陰毛はまだ薄いので、より大きく見える。
主人のモノよりは小ぶりのようだが、太さも長さも十分だった。

「さわっていい?」
「うん」
そこに手を伸ばすと、まず硬さに驚く。
鋼のようなそれは、よくしなり、私の体温よりずっと高いようだった。
「熱いわ」
「気持ちいいよ。おばちゃん」
「自分でこうするの?」
握るようにして上下してみる。
「あ、ちょっとやばい」
「どうしたの」
「で、でるっ」
びゃーっと、白い小便のようなものが私に向かって飛んできた。
その量ったら・・・
何度も尿道口からそれは射出され、私の胸やブラを汚した。
そして強い青臭い香りが鼻を衝く。
私は驚いて手を離したが、精液は私のあごと言い、鎖骨や胸の谷間に滝のように流れを作った。
「こんなに・・・びっくりしたぁ」
「ごめんなさい」
「い、いいのよ。拭けばすむことだから」
私はブラを取り、ティッシュで精液を拭きとった。
周平君はベッドに仰向けに倒れ、ペニスは半立ちで今にも倒れそうになっている。
「拭こうか?」
「いいよ。自分でする」

私は別に構わなかったが、周平君はこのままでは済まないだろう。
「回復できそう?」
「まだ、ちょっと」
「いいのよ。焦らなくても。こっちいらっしゃい」
私は主人のベッドの掛け布団をめくり、自分の体を入れてその横にスペースをつくって、周平君を促した。
周平君は、いそいそと滑り込んでくる。
裸で同衾する私たち。
「身長、どれくらいあるの?」
「173だった。去年の秋に測ったら」
「あたしより8センチも高いんだ。モテるでしょ」
「んなことないよ。バレンタインチョコだってもらえなかった」
「いいなって子いるんでしょ?」
「まぁね」
「どんな子?アイドルでいったら」
「そうだなぁ・・・波留(はる)に似てるかも」
「『あさが来た』に出てた?」
「そうだっけ。たぶんその人」
「かわいい子じゃないの。あたしなんかより・・・最初の相手があたしでいいの?」
「いいよ。おばちゃんにしてもらいたいんだ」
「無理しなくていいのに」
「無理なんかじゃない!」
がばっと周平君が私に向き直って大きな声を出した。
「もう、できるかも」
「ほんと?」
「ほら」
元気に立ち上がった周平君の性器がこっちを向いている。
私は正常位でつながりやすくするために、M字に開脚して、彼に見えるようにした。
「わかるでしょ?入れるとこ」
「えっと・・・」
「もう・・・ここよ」
私はじれったいので、指で小陰唇を開いてやった。
「ここだね」
にちゃ…亀頭が当てがわれた瞬間だった。
体温の差がはっきりわかるくらい彼のものは熱かった。
「すっごくなめらかに入っていくよ」
「じらされて、あたしもびしょびしょだもの。あうっ!」
「痛いの?おばちゃん」
「痛くない…ただ、あなたのが大きいから」
「おじさんの方が大きかったよ」
「やっぱり覗いていたのね」
「うん」
ぴったり私たちは体を重ね合った。
抜き差しならない密着感で私は満足だった。
「ああ、周平君・・・」
「おばちゃん、気持ちいいよ」
「なおこって呼んでいいよ」
「なおこ・・・最高だ。これがセックスなんだね」
「そうよ。男と女が最高に幸せな時よ」
「なおこ」
そう言って、周平君は唇を重ねてきた。
あむ・・・
息苦しくなるような口づけをむさぼり、私の膣が彼を絞る。
「なおこのあそこ、ぎゅうぎゅう締め付けてくるよ」
「そうよ。締めてるの・・・わかる?」
「わかるさ。気持ちいいからそうなるの?」
「そうよ、そう。ああ、また」
「すげぇ」
「動いていいよ」
「どうするの?」
「出したり入れたり、腰を使って」
「こ、こうかな」
「うはっ、そう。ああん!いやっ、すごぉい」
私は若干十七歳になるかならないかの男の子に行かされつつあった。
主人よりも、だんぜんいい。
サイズが合っているのかもしれない。
じゅぼ、じゅぼ、じゅぼ…
抜き切らずに、また押し込まれる。
胎内が押し上げられるような奥深い快感が、背筋を通って脳天に駆け上がる。
あひっ、ひっく…
喉が鳴り、私ははげしく頭を振っていた。
手はシーツを鷲掴みにし、乳首は硬くしこっているだろう。
「周平君、お乳を・・・」
「あ、わかった」
はぷっと乳房に食いつかれ、乳首を吸われる。
腰を動かしながら、巧みに舌を転がすのは合格だった。
若いから疲れを知らないのだろうか?
機械仕掛けのように腰が動き、膣の奥が鈍い痛みを伴うくらい突かれる。
私はバンザイして、揺らされている。
わきの下を舐められ、匂いを嗅がれた。
風呂上りだが、しばらくたっているので汗のにおいがするのだろう。
「やめて、そんなところ」
「いいじゃないか。この匂い、たまんないよ」
私は、わずかに腋臭症だった。
姉もそのはずだった。
姉から「尚子は匂わないの?」と昔、聞かれたことがあった。
「かあさん・・・」
はっきり、周平君はそう言った。
わきの匂いを嗅ぎながら、そう言ったのだ。
周平君は気づいていないのだろうか?
なんで、行為の最中に自分の母親を呼んだのだ?
しびれた私の頭で疑問が沸き上がったが、もはやどうでもよかった。
叔母の私に母の面影を見て取ったとしても不思議ではない。
男の子の最初の恋人は母親だというのも、何かの本で読んだことがあった。
現実には、母親を性の対象にすることはタブーだが、その妹の叔母であれば、疑似体験できるだろう。
私は周平君の柔らかな髪を撫でて、母親を演じてあげた。
「いいのよ。周平」
「かあさん」
「いい子。たくましくなったわ。かあさん、嬉しいわ」
「・・・おばちゃん」
気づいたらしい。
「周平君は、お母さんが好きなのね」
「いや、そういうわけじゃ・・・」
「だって、お母さんを呼んだじゃない」
「はずい・・・」
赤くなっている周平君。
「お母さんとセックスしたいと思ってるんでしょ?それとも、もう姉さんとやっちゃったの?」
「おばちゃん、ほんとの事を言うと、おれ、母さんとしたことがあるんだ」
「だろうと思った。童貞じゃなかったんだ」
「無理やりだった」
「強姦したの?」
「お酒飲んで寝ている母さんを、おれは・・・」
「ひどい子」
口ではそう言っている私だが、こうやって叔母と甥で体を重ねている者が何をかいわんやである。
「一回だけ?」
「そうだよ」
「それであたしのところに来たんだ」
「最初はそんな気はなかったんだ。信じて」
「信じてあげる」
そう言うと私は彼の唇を吸った。
「信じてあげるから、今度は私をかわいがって」
「うん。そうだ、赤ちゃんを作るんだったね」
「そうよ。妊娠させてよ。男なら」
「ようし」
また激しく腰を振り出す周平君だった。
周平君の子なら産んであげてもいい・・・
ほしい。
赤ちゃんがほしい。
しばらくして、周平君が震え出し、私を力強く抱きしめてきた。
そうして、私の中に放った。
長い放出だった。
「ああ、なおこ」
「しゅうへい、ありがと」
あくる朝まで、私たちは交わり、何度も胎内に周平君の種を注いでもらった。
主人のベッドは乱れに乱れ、シーツは洗わないといけないくらいにシミだらけだった。
トイレに降りようと立つと夥しい精液が内ももを伝い、フローリングを濡らした。
これでは妊娠しない方がおかしいくらいだった。

夕方に主人が帰ってきたが、私はまともに主人の顔を見ることができなかった。

春休みが終わり、周平君は千葉の家に帰り、規則正しかった私のメンスが四月には来なかった。
私は初めて主人に秘密を持ってしまった。
優しい主人を騙し通し、墓場までこの不倫を持っていく決心をしたのである。

(終わり)