こんな人生相談があった。
「私は47歳の女性です。この間、大嫌いな伯父が亡くなりました。母が「あんたの名前で香典を出しておこうか?」といいましたので。私は「そんなことしてくれなくていい。私は伯父が嫌いなんだから」と電話口で言ったのです。その場は、それで収まったと思っていたら、後日、私に香典返しが届いたので、母が私に無断で私の名前で香典を供えたということがわかり、母を責めました。母は終始無言でしたが、何か言いたげでもありました。こんな勝手なことが許されるのでしょうか」
と、まあ、このように娘さんがお怒りなのだ。
これについてヤマザキマリが回答していたが、至極常識的なものだった。
つまり、親戚関係での付き合いは、こじれると後々厄介であるし、相談者の母親もそういう溝を作りたくないから、娘の伯父の葬式に娘の名前でも香典の一つも出さないわけにはいかないと判断したのだ。
いくら「嫌い」といっても、その人が亡くなったのだから、姪として「香典を出さない」というのも大人げないではないか?
と、私もそう思う。

が、しかし…
ここからは、私の推測だけれど。
この相談者が伯父をそこまで嫌う理由に焦点を当ててみたい。
もしも、幼いころに伯父から性的虐待を受けていたとしたら?
とても人に言えない、親にだって知られたくない過去があったとしたら?
私なら、形だけでも「香典を出す」ということを母親にしてほしくないだろう。
そんな男が親戚にいること自体、虫酸が走るほど嫌なことだろう。
伯父に妊娠までさせられて、堕胎の経験があったとしたらどうだ?
これはもう殺してやりたいくらい嫌いだろう。

私の妄想は広がっていく。
そうだ、きっとそうに違いない。
そうでなければ、いい大人が「嫌いだから香典は出さない」なんて言うだろうか?

(毎日新聞の人生相談を参考にしました)