おうち時間の活用で「Zoom」を利用したリモート飲み会や会議などが流行っている。
私にはそんな友人もいないのでやらないが、あれを見て、かつてアマチュア無線仲間であった「ロールコール」を思い出した。
ロールコールは、関西で2m(144㎒帯)の主にSSB局(電波形式がJ3Eの電話)の間でおこなわれていたものである。
もちろんほかに地方でもあったかもしれないが、私が知っているのは大阪のキー局(まわり持ち)が毎週火曜日だったか曜日と時間を決めて、挨拶と近況を伝えあうものだった。
常連さんはもとより、一見(いちげん)の局も参加でき、順にバトンタッチしていくのである。
常連さんでたまに声が聞こえないと「あれ?今日は〇〇〇局はお休みですか」なんて言われてしまう。
キー局は大阪北部とか大阪市内、南部、京都の局などと指定しながら呼びかけ、自分の常置場所が呼ばれたらすかさずコールすると拾ってもらえる。

今もあることはあるけれど、かなり寂しいことになっているようだ。
数局の常連が連絡しあって終わりみたいな。
これでは単なるローカルラグチュー(井戸端会議)である。
アマ無線には「ラウンドテーブル」という会話形式がある。
まさに円卓に各局が座って、会談している感じを言うのである。
ロールコールも一種のラウンドテーブルなのだが、不特定多数のラウンドテーブルである。
一般にラウンドテーブルと言えば、気の合った、おなじみ達がテーブルについて「だべる」ことをいうのだけれど。
※「だべる」とは「無駄話」のことだと思ってくれていい。

無線だから、映像はないので、風呂から上がってバスタオル一枚の姿で缶ビール片手に話題に入ってもいいし、仕事帰りのワイシャツのままだったり、学生なら制服のままなどと、相手にはわかりはしない。
「Zoom」だとそうはいかない。
みんな見えちゃう。

とにかく世の中が「おうち、おうち」とうるさいもんだから、そんなこともあったなと思い出して綴ってみた。
J.S.ミルの『自由論』(光文社古典新訳文庫)を読みながら。