ケソン(開城)の南北連絡事務所を北朝鮮は爆破してしまった。
韓国の脱北者団体が北朝鮮側にビラを撒いたことに対する報復だと言うがそれだけではあるまい。
この爆破命令は金正恩の妹、与正が予告していたことであり、それが実行された形である。
世界中がコロナ禍で北朝鮮に対する耳目が集まらない中、かまってほしい金政権のいつもの仕業だと判断するが、最近こう言った実力行使が少ない中で、もっともショックを受けているのは韓国政府、特に文在寅(ムン・ジェイン)大統領であろうか?

文大統領が金正恩に約束したことがひとつも実行されていないことに業を煮やしている北朝鮮なのかもしれない。

そこで、ここ最近、存在感を増しているのが金正恩の妹、与正である。
彼女の冷徹な微笑は、『機動戦士ガンダム』のジオン公国総統、ギレン・ザビの妹、キシリア・ザビを彷彿させる。
ジオン公国は、ザビ家をが統治権を世襲している軍事国家であり、彼らの父、デギン・ザビが公王として君臨しているが高齢でもあり、実権は長兄のギレンが握っている。
まさに、北朝鮮の金王朝に似ていると思うのは学生の頃「初代ガンダム」に夢中になった世代ならではだろう。

ギレンが金正恩であり、故金正日がデギン、キシリアが与正、バカっぽいドズルが正男、甘えたの末っ子ガルマが正哲(金家では長男だが、影が薄い)。

キシリアは「キシリア機関」を指揮し、ジオン軍内の厳しい綱紀粛正で恐れられている。
そして兄、ギレンが父、デギン殺しの張本人であることでキシリアはギレンを許さない。

キシリアが兄ギレン総統を射殺するところは圧巻だが、キシリアもまた腹心だと信じていたシャア・アズナブル大佐にバズーカで頭を撃ち抜かれるのである。

「キャスバル兄さん」こと、シャア・アズナブルと地球連邦軍属の妹、セイラ・マス(アルティシア)との再会は実るのか?乞うご期待と…

このキャスバルとアルティシア兄妹にはダイクン(大君の意味か?)というファミリーネームがある。
そしてジオン公国はかつてジオン共和国といって、ジオン・ズム・ダイクンが王として統治していた。
それがザビ家にとってかわられた歴史があった。
だから、シャア(キャスバル)はザビ家を親の仇として、かねてより腹に一物を秘めていたのである。
そういうダイクン家の確執が根底にあって、『機動戦士ガンダム』の物語は編まれている。
主人公アムロ・レイの成長物語ではあるのだが、その対極として、ジオン公国の闇の部分がちゃんと描かれているのである。
アムロと年上のセイラとの恋がね、いいんだよね。
小説版では、アムロの上官がセイラでね、アムロの童貞をセイラが奪ってあげるの。
「あげるの」よ。あくまでも。

原作者富野由悠季氏の密度の高い設定からくる伏線が、子供向けと言われていたアニメ界に新風を吹き込んだのだった。
もちろん中部地方で放映されたときは散々な視聴率であり、もろ手で受け入れられたわけでは無かったようだ。
日本サンライズというアニメ制作会社はしかし、こういった青年向けのアニメ作品を発表し続け、今の幅広いアニメファンの基盤を作ったのである。
『伝説巨神イデオン』などはかなり深い洞察がないとついて行けないほどの仕上がりになってる。「伝説の巨神」がそのままアニメの伝説になっている。

話が飛んだが、北朝鮮の金政権が、あまりにも現実離れしたことを平気でおこなうので、私はアニメかSFの話を観ているような気がしただけだ。