彼からメールが入った。
「なおぼん、お誕生日おめでとう。ゴッホ展の切符があるんだけど行かないかい?」
旦那以外に、私の誕生日を覚えてくれていたなんて…
私はすぐに返信した。
「うん、行く!」
梅の花もほころぶ、ポカポカ陽気だった。
彼の車で岡崎公園に向かった。
新堀川通を北上して、右折して丸太町通りを東に向かうと岡崎公園だ。
ここの市営駐車場は地下にあって、国立近代美術館は平安神宮の大鳥居のすぐ横だった。
「うわ、すごい人。行列ができてるやん」
「大丈夫だよ、前もって券を買ってあるから」
彼はそう言って一枚を私にくれた。

もう3月4日までしかないからか、旅行者の駆け込み入場も手伝って、かなりの混みようだった。
中は、人人人で、どこをどう見ていいのやら。
彼に手をつないでもらって、ゴッホがジャポニスムに影響され、日本の浮世絵に魅せられその模写を盛んに行っているという展示を順にみて回った。
「ゴッホ、好きなの?」
「まぁね。印象派が好きなんだよ」
「ターナーも日本に来てるってよ」
「ああ、知ってる。京都文化博物館だろ」
「すごい人ね。あたしは身長があるから見えるけど、あっちのおばあさんなんか人の背中しか見えてないんじゃない?」
「ああ、こんなに混んでいるとは思わなかったよ」
跳ね橋の絵、花魁の模写、ゴッホにゆかりの人々の手紙をざっと見た。
日本人にゴッホを紹介したのは白樺派の武者小路実篤らだったとか。
「やっぱ、白樺派かぁ」
「絵の話、よく出てくるもんね」
「彼らはブルジョアだから」
「学習院なんだもん」
それでも、一時間は美術館にいた。
もうお昼を回っている。
「どうする」
「ホテルにしけこむか…食事もとれるし」
「最初からそのつもりだったんでしょ?」
そう言うと、彼は含み笑いをうかべていた。
「岡崎にホテルが数件あるんだ」
「知ってるわよ。あそこでしょ」
そのお目当てのラブホがまた盛況で、フロントマンが「ただ今満室でございまして、別室でお待ちいただけますか」ときた。
ゲストルームには先客の年配のカップルがいて、私はちょっと引いた。
今なら、ここを出て南インターのホテル街に行くこともできるし。
でも彼は平然とソファに腰かけ、待つつもりらしい。
「三十分くらいで部屋が空くって」
「そ、そうなの」
声高に、後ろの席でカップルが話している。
スマホアプリのことで盛り上がっているようだった。
「無料のコーヒーサーバーがあるぜ」
「そうね」
「飲む?」
「ええ」
結局、二十分くらいで部屋が空き、先のカップル、そして私たちに順番が回ってきた。
こんな経験は初めてである。
部屋に入ると、待ちきれないという風に彼は唇を奪ってきた。
はぷ…
ひとしきり、濃厚な口づけを交わしたあと、コートを脱ぎ、彼はお風呂の用意をし出した。
ベッドで下着姿で抱き合った。
おなかがすいていたはずなのに、そんなことも忘れて愛撫される。
ブラがたくし上げられて、お乳が引き出され、痛いほど揉みしだかれた。
硬くなったペニスがトランクスの前空きから飛び出しているのを握らされる。
「熱い」
「欲しかった」
「あたしだって」
左右交互に乳首が吸われる。
「ああん」
思わず声が出てしまう。
五十五の体に着火して、燃え広がろうとしていた。
ふうっ…
「はぁ、はぁ。なおぼん」
「こ、こうちゃん」
シタールの響きが流れ、アジアンな雰囲気の部屋であることに今更気づいた。
お風呂ができたので、二人で入った。
濡れていた。
久しぶりだった。
まだ、私には「女」の部分が残されていたようだ。
ボディシャンプーで泡まみれにされ、全身を愛撫された。
そして彼は後ろから貫こうとする。
「やん」
「入れるぜ」
「だめだって」
グッと、挿入感があった。
推し開かれ、きっちり嵌った。
「ほぉら、ずっぽりだ」
「ああ、すごい」
「いい?」
「気持ちいいよぉ」
腕を後ろに引かれ、彼が腰を押し付けるから、内臓が押し上げられるような快感が走る。
私はヴァギナを支点にのけぞった。
「うはぁ、締まるよ」
「そ、そう?」
「ぎゅっ、ぎゅって」
たしかに、膣自体が痙攣しているようだった。
もう私は立っていられないくらいだった。
大きなスラストで彼がストロークを与えてくる。
これがたまらない。
抜けきらないところでまた押し込まれる。
「ひぃっ!きくぅ…やばいよぉ」
「なにがやばいのさ」
「こわれちゃう」
「こわしてやるよ」
じゅびじゅびといやらしい音がバスルームに響き渡っていた。
ベッドルームでは「電マ」でいたぶられ、私はくたくたにされた。
気が付いたら、彼は勝手に私の中で射精して寝てしまっていた。
起き上がったら、どろどろと内またを精液が伝った。
「もう、こうったら…」
私はのろのろとバスルームに消えた。
とんだ誕生日祝いだった。
「なおぼん、お誕生日おめでとう。ゴッホ展の切符があるんだけど行かないかい?」
旦那以外に、私の誕生日を覚えてくれていたなんて…
私はすぐに返信した。
「うん、行く!」
梅の花もほころぶ、ポカポカ陽気だった。
彼の車で岡崎公園に向かった。
新堀川通を北上して、右折して丸太町通りを東に向かうと岡崎公園だ。
ここの市営駐車場は地下にあって、国立近代美術館は平安神宮の大鳥居のすぐ横だった。
「うわ、すごい人。行列ができてるやん」
「大丈夫だよ、前もって券を買ってあるから」
彼はそう言って一枚を私にくれた。

もう3月4日までしかないからか、旅行者の駆け込み入場も手伝って、かなりの混みようだった。
中は、人人人で、どこをどう見ていいのやら。
彼に手をつないでもらって、ゴッホがジャポニスムに影響され、日本の浮世絵に魅せられその模写を盛んに行っているという展示を順にみて回った。
「ゴッホ、好きなの?」
「まぁね。印象派が好きなんだよ」
「ターナーも日本に来てるってよ」
「ああ、知ってる。京都文化博物館だろ」
「すごい人ね。あたしは身長があるから見えるけど、あっちのおばあさんなんか人の背中しか見えてないんじゃない?」
「ああ、こんなに混んでいるとは思わなかったよ」
跳ね橋の絵、花魁の模写、ゴッホにゆかりの人々の手紙をざっと見た。
日本人にゴッホを紹介したのは白樺派の武者小路実篤らだったとか。
「やっぱ、白樺派かぁ」
「絵の話、よく出てくるもんね」
「彼らはブルジョアだから」
「学習院なんだもん」
それでも、一時間は美術館にいた。
もうお昼を回っている。
「どうする」
「ホテルにしけこむか…食事もとれるし」
「最初からそのつもりだったんでしょ?」
そう言うと、彼は含み笑いをうかべていた。
「岡崎にホテルが数件あるんだ」
「知ってるわよ。あそこでしょ」
そのお目当てのラブホがまた盛況で、フロントマンが「ただ今満室でございまして、別室でお待ちいただけますか」ときた。
ゲストルームには先客の年配のカップルがいて、私はちょっと引いた。
今なら、ここを出て南インターのホテル街に行くこともできるし。
でも彼は平然とソファに腰かけ、待つつもりらしい。
「三十分くらいで部屋が空くって」
「そ、そうなの」
声高に、後ろの席でカップルが話している。
スマホアプリのことで盛り上がっているようだった。
「無料のコーヒーサーバーがあるぜ」
「そうね」
「飲む?」
「ええ」
結局、二十分くらいで部屋が空き、先のカップル、そして私たちに順番が回ってきた。
こんな経験は初めてである。
部屋に入ると、待ちきれないという風に彼は唇を奪ってきた。
はぷ…
ひとしきり、濃厚な口づけを交わしたあと、コートを脱ぎ、彼はお風呂の用意をし出した。
ベッドで下着姿で抱き合った。
おなかがすいていたはずなのに、そんなことも忘れて愛撫される。
ブラがたくし上げられて、お乳が引き出され、痛いほど揉みしだかれた。
硬くなったペニスがトランクスの前空きから飛び出しているのを握らされる。
「熱い」
「欲しかった」
「あたしだって」
左右交互に乳首が吸われる。
「ああん」
思わず声が出てしまう。
五十五の体に着火して、燃え広がろうとしていた。
ふうっ…
「はぁ、はぁ。なおぼん」
「こ、こうちゃん」
シタールの響きが流れ、アジアンな雰囲気の部屋であることに今更気づいた。
お風呂ができたので、二人で入った。
濡れていた。
久しぶりだった。
まだ、私には「女」の部分が残されていたようだ。
ボディシャンプーで泡まみれにされ、全身を愛撫された。
そして彼は後ろから貫こうとする。
「やん」
「入れるぜ」
「だめだって」
グッと、挿入感があった。
推し開かれ、きっちり嵌った。
「ほぉら、ずっぽりだ」
「ああ、すごい」
「いい?」
「気持ちいいよぉ」
腕を後ろに引かれ、彼が腰を押し付けるから、内臓が押し上げられるような快感が走る。
私はヴァギナを支点にのけぞった。
「うはぁ、締まるよ」
「そ、そう?」
「ぎゅっ、ぎゅって」
たしかに、膣自体が痙攣しているようだった。
もう私は立っていられないくらいだった。
大きなスラストで彼がストロークを与えてくる。
これがたまらない。
抜けきらないところでまた押し込まれる。
「ひぃっ!きくぅ…やばいよぉ」
「なにがやばいのさ」
「こわれちゃう」
「こわしてやるよ」
じゅびじゅびといやらしい音がバスルームに響き渡っていた。
ベッドルームでは「電マ」でいたぶられ、私はくたくたにされた。
気が付いたら、彼は勝手に私の中で射精して寝てしまっていた。
起き上がったら、どろどろと内またを精液が伝った。
「もう、こうったら…」
私はのろのろとバスルームに消えた。
とんだ誕生日祝いだった。