飯尾山の中腹にその洋館はあった。
なんでも、明治時代に金鶏間祇候(きんけいのましこう)を拝命した曾根萬代(そねまんだい)伯爵の屋敷だったものだという。
その屋敷が大正二年に売りに出され、矢嶋壮一郎という実業家が買ったことになっている。
矢嶋は曾根伯爵の債権者で、かなりの金を伯爵に用立てていた。
しかし、伯爵の浪費で家政は傾き、一族は四散してしまった。
伯爵夫人は病魔に侵され、帰らぬ人となり、やや婚期を逃した美貌の一人娘は借金のかたに買われるように嫁いだ。
矢嶋壮一郎はしかし、仕事でほとんどこの屋敷には居つかず、中学生の息子の皓介(こうすけ)と家政婦の志賀富士子が二人で暮らしていた。
実は、富士子は壮一郎の愛人だった女であり、カフェーの女給だったのを引き取り、息子の世話を、亡き夫人に代わってさせていたのだった。
幼くして母を病で失った皓介は、美しく優しい富士子によくなついていた。
富士子に母のように甘え、小学校時代を何不自由なく過ごせたのだった。
開明館中学に上がるも、まだ幼さが抜けなかったのは、富士子が実の子のように甘やかしたからにほかならない。
ただ、そのかわいがり方が常軌を逸していたが…
「富士子さん、してよ」
「まぁま、坊ちゃん、どうしてほしいのかしら?」
「ここをさ、こすってほしい」
アールデコ調の調度品に囲まれた、趣味のいい洋間で二人はソファに並んで座り、まるで恋人同士のように睦み合っていた。
やわらかい皓介の髪を富士子のふっくらとした掌が撫でる。
もう一方の手が、皓介のズボンの前をまさぐっている。
十三にして皓介の体は大人びてきた。
富士子が愛撫し続けたせいだろうか?
去年に、皓介が下着を汚して泣いていたことに端を発した禁断の行為。
「坊ちゃん、出しましょうね」
そういうと、富士子の手は彼のズボンを下ろし始めた。
おむつを替えられる赤子のようにソファの上で皓介は寝転んでいる。
しかしその股間には、隆々とそびえる男根があった。
四寸程度のその道具は、もう女を十分に喜ばせる機能を備えていることは富士子が十分に知っていた。
皓介の父の「持ち物」を想像させる逸品だった。
壮一郎に閨房の術を教え込まれた富士子は、またその子に伝授しようとしていたのである。
口淫…そのめくるめく快感をこの少年に教えてやるのもまた、富士子にとって快いことだった。
そのあとに、きっと少年は、富士子の体を求めるはずで、誰もいないこの館で富士子の期待は膨らんだ。
「ああ、富士子さん」
皓介は、おのれの亀頭を舐められるのを見ながら感嘆の声をあげる。
丁寧に口の中で富士子は皓介を扱った。
硬さをさらに増すのを舌や頬で感じながら、富士子は自分も潤ってくるのを感じ、空いている手を自らの秘部に這わせる。
当時の女は、腰巻の下には何もつけないのが普通だった。
富士子の手指は、簡単に谷筋に到達し、あふれる果汁を塗り広げる。
「はあっ」
「富士子さん、ぼく、もう」
「だめ、だめ、坊ちゃん」
富士子が若い角(つの)を口から吐き出し、やっと、こらえてくれたようだった。
唾液に濡れたその若竹のような男根は、いまにも噴火しそうにびくびくしている。
富士子は着物の裾をからげて、足袋を履いた片足をソファの上に立てて、皓介をまたぐようにした。
皓介の上に乗ろうというのだろう。
腰巻もめくり、黒々とした下萌えをさらし、若い茎を女陰でかぶせるようにしゃがむ。
「ほぉら、入れるわよ」「うん」
凝視する皓介の黒目勝ちの瞳が愛らしい。
ぷつりと肉を割って、若い楔(くさび)が打ち込まれる。
鈍い痛みが富士子に走ったが、それも快かった。
完全に腰を落とした富士子と皓介が見つめ合う。
「ふふ、入っちゃった」
「すごいや」
「ああ、硬い。坊ちゃんの」
「あったかいよ。富士子さん」
富士子はかぶさって、皓介の薄い唇を奪った。
はむ…
皓介が突き上げてくる。
「ああん、いい」
「こうかい?」
ソファの弾力を使って器用に少年は熟女を楽しませた。
「あん、あん、やだ…ぼっちゃん」
ニッチ、ニッチと粘性の音が洋間に響く。
富士子は皓介の内腿を濡らすくらいに愛液を漏らしている。
壮一郎にも指摘されたが「多い」らしいのだ。
富士子は濡れやすい体質なのだろう。
この禁断のシチュエーションに酔い、余計に富士子は感じているのかもしれなかった。
顔を紅潮させ、皓介は頂点が近いことを知らせている。
富士子は、着物の袷(あわせ)を引き千切るようにはだけ、胸乳をあらわにした。
それを皓介に与え、彼は赤子のように吸った。
子を産んだことのない富士子が本能的に見せた母性なのか?
いや、しかしこれは愛欲の仕業だった。
乳首は男根のように勃起し、少年の口からこぼれる。
もはや、快感を求める装置に過ぎない乳房だった。
「はあっ、いい。ぼっちゃん!」
「ふじこ…さん、ぼく」
「きて、ちょうだい。ぼっちゃんの子種をっ」
女の絶頂は、孕まされるという危険と裏腹のものだ。
愛され、孕まされることこそ無上の女の喜びだからだ。
そして少年も、男として女を孕ませることの快感を本能的に知っている。
「ああっぐ」
皓介は、たまらずほとばしらせた。
「うふぅん」
富士子もそれに応えた。
射精に体が反応するのは、熟女ならではだろうか?
逃すまいと、膣が男根を絞るのである。
若い、若すぎる皓介はまったく硬さを失わないでいた。
「ほんとうに、逝ったの?ぼっちゃん」
そう尋ねてしまう富士子だった。
「うん、出た」
恥ずかし気に言う皓介がまた愛らしかった。
「ぼっちゃん…ありがとう」
そう言って、富士子は口づけを迫った。
硬いままの皓介を咥えこんだまま富士子は彼の上にかぶさって余韻を楽しんでいた。
皓介が出した液体が潤滑して、より一層、富士子が感じやすくなっている。
「ああ、いいわぁ」
「すっごく濡れてる」
「ぼっちゃんのも混じってるから」
「ねえ、不思議に思ってるんだけど、富士子さんは妊娠しないの?」
「たぶんね。赤ちゃんができない体なのよ」
「つまんないな」
「どうして?」
「赤ちゃんがほしいから。ぼくの」
そういう皓介が急にいとおしくなって、富士子は抱きしめた。
「ぼっちゃん…うれしい」
「富士子さん」
一度出して余裕の皓介は体位を入れ替え、正常位で富士子を貫いた。
「ああん、ぼっちゃん…」
完全に肌をあらわにし、乳房を揺らせながら、富士子はあえいだ。
泡を噛んだ結合部が、激しく出し入れされ、精液が掻きだされてくる。
二人の尻といい、腿といい、しとどに濡れそぼっていた。
それは湯気が立つくらいだった。
何度も富士子は少年に逝かされ、実(さね)を毛の薄い少年の恥骨に押し付けていた。
「もう、だめ。かんにんして」
「まだまだ、ぼくは逝かないよ」
こうして二人の夜は更けていくのだった。
なんでも、明治時代に金鶏間祇候(きんけいのましこう)を拝命した曾根萬代(そねまんだい)伯爵の屋敷だったものだという。
その屋敷が大正二年に売りに出され、矢嶋壮一郎という実業家が買ったことになっている。
矢嶋は曾根伯爵の債権者で、かなりの金を伯爵に用立てていた。
しかし、伯爵の浪費で家政は傾き、一族は四散してしまった。
伯爵夫人は病魔に侵され、帰らぬ人となり、やや婚期を逃した美貌の一人娘は借金のかたに買われるように嫁いだ。
矢嶋壮一郎はしかし、仕事でほとんどこの屋敷には居つかず、中学生の息子の皓介(こうすけ)と家政婦の志賀富士子が二人で暮らしていた。
実は、富士子は壮一郎の愛人だった女であり、カフェーの女給だったのを引き取り、息子の世話を、亡き夫人に代わってさせていたのだった。
幼くして母を病で失った皓介は、美しく優しい富士子によくなついていた。
富士子に母のように甘え、小学校時代を何不自由なく過ごせたのだった。
開明館中学に上がるも、まだ幼さが抜けなかったのは、富士子が実の子のように甘やかしたからにほかならない。
ただ、そのかわいがり方が常軌を逸していたが…
「富士子さん、してよ」
「まぁま、坊ちゃん、どうしてほしいのかしら?」
「ここをさ、こすってほしい」
アールデコ調の調度品に囲まれた、趣味のいい洋間で二人はソファに並んで座り、まるで恋人同士のように睦み合っていた。
やわらかい皓介の髪を富士子のふっくらとした掌が撫でる。
もう一方の手が、皓介のズボンの前をまさぐっている。
十三にして皓介の体は大人びてきた。
富士子が愛撫し続けたせいだろうか?
去年に、皓介が下着を汚して泣いていたことに端を発した禁断の行為。
「坊ちゃん、出しましょうね」
そういうと、富士子の手は彼のズボンを下ろし始めた。
おむつを替えられる赤子のようにソファの上で皓介は寝転んでいる。
しかしその股間には、隆々とそびえる男根があった。
四寸程度のその道具は、もう女を十分に喜ばせる機能を備えていることは富士子が十分に知っていた。
皓介の父の「持ち物」を想像させる逸品だった。
壮一郎に閨房の術を教え込まれた富士子は、またその子に伝授しようとしていたのである。
口淫…そのめくるめく快感をこの少年に教えてやるのもまた、富士子にとって快いことだった。
そのあとに、きっと少年は、富士子の体を求めるはずで、誰もいないこの館で富士子の期待は膨らんだ。
「ああ、富士子さん」
皓介は、おのれの亀頭を舐められるのを見ながら感嘆の声をあげる。
丁寧に口の中で富士子は皓介を扱った。
硬さをさらに増すのを舌や頬で感じながら、富士子は自分も潤ってくるのを感じ、空いている手を自らの秘部に這わせる。
当時の女は、腰巻の下には何もつけないのが普通だった。
富士子の手指は、簡単に谷筋に到達し、あふれる果汁を塗り広げる。
「はあっ」
「富士子さん、ぼく、もう」
「だめ、だめ、坊ちゃん」
富士子が若い角(つの)を口から吐き出し、やっと、こらえてくれたようだった。
唾液に濡れたその若竹のような男根は、いまにも噴火しそうにびくびくしている。
富士子は着物の裾をからげて、足袋を履いた片足をソファの上に立てて、皓介をまたぐようにした。
皓介の上に乗ろうというのだろう。
腰巻もめくり、黒々とした下萌えをさらし、若い茎を女陰でかぶせるようにしゃがむ。
「ほぉら、入れるわよ」「うん」
凝視する皓介の黒目勝ちの瞳が愛らしい。
ぷつりと肉を割って、若い楔(くさび)が打ち込まれる。
鈍い痛みが富士子に走ったが、それも快かった。
完全に腰を落とした富士子と皓介が見つめ合う。
「ふふ、入っちゃった」
「すごいや」
「ああ、硬い。坊ちゃんの」
「あったかいよ。富士子さん」
富士子はかぶさって、皓介の薄い唇を奪った。
はむ…
皓介が突き上げてくる。
「ああん、いい」
「こうかい?」
ソファの弾力を使って器用に少年は熟女を楽しませた。
「あん、あん、やだ…ぼっちゃん」
ニッチ、ニッチと粘性の音が洋間に響く。
富士子は皓介の内腿を濡らすくらいに愛液を漏らしている。
壮一郎にも指摘されたが「多い」らしいのだ。
富士子は濡れやすい体質なのだろう。
この禁断のシチュエーションに酔い、余計に富士子は感じているのかもしれなかった。
顔を紅潮させ、皓介は頂点が近いことを知らせている。
富士子は、着物の袷(あわせ)を引き千切るようにはだけ、胸乳をあらわにした。
それを皓介に与え、彼は赤子のように吸った。
子を産んだことのない富士子が本能的に見せた母性なのか?
いや、しかしこれは愛欲の仕業だった。
乳首は男根のように勃起し、少年の口からこぼれる。
もはや、快感を求める装置に過ぎない乳房だった。
「はあっ、いい。ぼっちゃん!」
「ふじこ…さん、ぼく」
「きて、ちょうだい。ぼっちゃんの子種をっ」
女の絶頂は、孕まされるという危険と裏腹のものだ。
愛され、孕まされることこそ無上の女の喜びだからだ。
そして少年も、男として女を孕ませることの快感を本能的に知っている。
「ああっぐ」
皓介は、たまらずほとばしらせた。
「うふぅん」
富士子もそれに応えた。
射精に体が反応するのは、熟女ならではだろうか?
逃すまいと、膣が男根を絞るのである。
若い、若すぎる皓介はまったく硬さを失わないでいた。
「ほんとうに、逝ったの?ぼっちゃん」
そう尋ねてしまう富士子だった。
「うん、出た」
恥ずかし気に言う皓介がまた愛らしかった。
「ぼっちゃん…ありがとう」
そう言って、富士子は口づけを迫った。
硬いままの皓介を咥えこんだまま富士子は彼の上にかぶさって余韻を楽しんでいた。
皓介が出した液体が潤滑して、より一層、富士子が感じやすくなっている。
「ああ、いいわぁ」
「すっごく濡れてる」
「ぼっちゃんのも混じってるから」
「ねえ、不思議に思ってるんだけど、富士子さんは妊娠しないの?」
「たぶんね。赤ちゃんができない体なのよ」
「つまんないな」
「どうして?」
「赤ちゃんがほしいから。ぼくの」
そういう皓介が急にいとおしくなって、富士子は抱きしめた。
「ぼっちゃん…うれしい」
「富士子さん」
一度出して余裕の皓介は体位を入れ替え、正常位で富士子を貫いた。
「ああん、ぼっちゃん…」
完全に肌をあらわにし、乳房を揺らせながら、富士子はあえいだ。
泡を噛んだ結合部が、激しく出し入れされ、精液が掻きだされてくる。
二人の尻といい、腿といい、しとどに濡れそぼっていた。
それは湯気が立つくらいだった。
何度も富士子は少年に逝かされ、実(さね)を毛の薄い少年の恥骨に押し付けていた。
「もう、だめ。かんにんして」
「まだまだ、ぼくは逝かないよ」
こうして二人の夜は更けていくのだった。