今日は夏至です。
梅雨の合間の晴れ間で、とても暑かった。
ストームグラスを見ると、なにやら結晶が発達しています。

ストームグラス2021.6.21夏至
暑いと、結晶が溶解してしまうのかと思っていたら、そうではなく、大きくなっています。
これがお天気とどう関係しているのかまったくわかりません。
嵐など、来そうにもないですし。
天気図2021.6.21.18
今日の18時の天気図ですが、梅雨(停滞)前線が南下しています。
日本海にある1002hPaの低気圧は寒気を伴っているそうですので、暖湿気流が東シナ海および南海上から低気圧に向かって日本列島に流れ込みますから、局地的に山沿いで雷雨が予想されます。北日本ほどその可能性が高いでしょう。

私がワンダーフォーゲル部時代には、こういった予想を立てて山に臨みました。
日本海付近に低気圧が発生した場合、シベリア高気圧からの乾いた寒気がその低気圧に向かって流れ込むので「寒気を伴う」のだと言われます。
中国東北部からシベリア付近の陸上の高気圧は、水分がとても少ないのです(海水がない)。
水分が少ないということは冷えやすいともいえます。

水は比熱が大きいので「温まりにくく、冷えにくい」とよく言われます。
一見矛盾したこの表現は、「いったん温まると冷えにくく、冷えてしまうとなかなか温度が上がらない」という意味です。

「舞台風」をご存知ですかね。
冬に、劇場に行きますと、客席は満員で熱気がありますが、緞帳(どんちょう)が下りている舞台では舞台の中は人がほとんどいませんので冷え切っています。
そしていよいよ幕開けとなり緞帳が上がると、舞台から冷たい風がお客の顔にスーッと吹いてくるのです。
これを舞台風(ぶたいかぜ)と演劇人たちは言い慣わしてきました。
冷たい空気は比重が重いので、着席したお客の顔を撫でるように吹きます。
また、客席の熱気は比重が軽くなって上昇気流になり、冷たい舞台方面に流れ、舞台の背に当たって降りていきます。
劇場の中で空気の対流が起こるから「舞台風」が吹くのでした。

この現象はそのまま地球の海浜で「海風、山風」という風を起こします。
この場合は先ほど述べた水の大きな比熱と、それに対して陸地は比熱が小さいという物理的な説明がなされます。
「お客の熱気」では説明がつきませんから。
昼間は、海からの風が吹き、夜は山から(陸から)の風が吹きます。
朝方と夕方は風が止まり、凪(なぎ)となります。
漁師はこのことを良く知っています。

このことから、陸地は「比熱が小さい」ので「温まりやすく、冷えやすい」ということが言えます。
よく「放射冷却」という言葉が気象予報で言われますが、晴れた冬の内陸の夜には、昼間に蓄えられた熱が一気に大気中に放射されて冷えること言います。
反対に海では海霧が発生したりします。
これらの現象は比熱の大小によっておこるとされています。
放射冷却は夏にも起こりますが、最近の都会ではなかなか冷えず「熱帯夜」になりますので、実感がわかないかもしれません。

モネはとうとう気象予報士試験に挑戦することを決心しましたね。
がんばれ!